前書き

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僕等は唄う

ひつじが百匹生まれるようにと

幸せな気分に浸ったままで

苦楚みたいな日々の戒め

そんなもの忘れた顔



だって苦しみなんて無かったかの如く

笑って生きていたいじゃないか

いつかの朝焼けが起こらないよう

明日が来て、と願える週末の午後



  □




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そぞろ歩きで辿った今日までの道筋を

小春日和のタグ付けてストーリーに投下

うだるような苦難の日々だって

夜が明けるようにいつかは報われるでしょう?




屁理屈こねて捨てたがった昨日だって繋がっている




クリック一つで勝敗が決まるような世界で

伽藍の傀儡みたいに教科書を介された頭で

色を失った数ヶ月前の君達も

断崖絶壁に立たされ続けた君達も

蓋世的な意志を命綱にしていたよね、きっと

桜吹雪の中で番号を見つけることができたのは



  □




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割れた氷の下で

人形のように可憐な花弁

それを摘むことはできたし

踏み潰すこともできたの

ただ、僕は見ているだけだった




いくつもある分岐のひとつ

もう一人の僕が消えていた世界か

見ている「ここ」はとある可能性

寄せては返す人生の浅瀬

それを勝ち取ったのは紛れもなく

僕らの頑張りや生き方の結果だが

たまには夜空だって見つめていたい

暗くたって、もう怖くはないんだ



  □




(作:雪咲)

前書き

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-01-31

Copyrighted
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