対
つたえたいことがあるんです
(どうしてつたえたいんだっけ?)
(ほんとうにつたえたいんだっけ)
(つたえるってなんだっけ)
五感しかないから
五感で生きてきたけど
傷つくことを知ってから
十感で生きられるようになりました
(つたえたいんです)
(苦しいんです)
(ことばにしなくても つたわるのかな)
無様でした
無様だけど
不器用なりに
貶しました
馬鹿にしました
あなたのことを
わたしのことを
世界のことを
(消えてくれ 消えてくれよ)
ゆるせないな
じぶんのことが
じぶんのことば
それはじぶんだ
五感がなけりゃ
幸せだった
対の五感も
なけりゃいいさ
なけりゃゴミさ
ことばはゴミさ
ゴミはじぶんさ
最悪だ
最悪な
詩になりたい
使い捨てのことば
使い回しのことば
(どっちがいいのかな)
(どっちもだめだよな)
血を流せよ
膿を洗えよ
ゴミになっても
ゴミみたいな
詩になっても
世界はゴミさ
哀しいゴミさ
哀しいけれど
愛しいゴミさ
愛したい
いつ死んでも
対