ビーザシー

半直線のような恋で

半透明のような愛でした

ゆっくりと目をつむる

羊水のなかで

うまれたことば 殺したことば

死骸を()ねて完成したのが

わたしのよわさで 遺言でした

みせるともない 遺言でした

なみだとかなしさ

えがおとせつなさ

いまのわたしはきっと

海にわらわれるポセイドンです

からだじゅうのあなをふさいで

ゆめのおわりに焦らされています

そして 半直線の先では

かおをなくした あなたがいました

ビーザシー

ビーザシー

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-01-26

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