陽炎
青が沸騰しながら揺らめく
足元の光を逆さまにして
頭から着替えるような季節は
道路の幅が良く見えなくなった
カステラの耳を残すくらい
曖昧な境目で歩いている
僕はまるで遠視になって
男と女の落としたボタンが
地面で跳ね返るのを拾えずに
幻のように動かす手のひら
熱気を逃すためにお辞儀する
遅くはないけど早くもない
ビニールハウスの街に
水を撒いたら何が育つのか
少しだけ待つ予定だったのに
両足が側溝で滑ると
愛はもう収穫されたと思った
陽炎
青が沸騰しながら揺らめく
足元の光を逆さまにして
頭から着替えるような季節は
道路の幅が良く見えなくなった
カステラの耳を残すくらい
曖昧な境目で歩いている
僕はまるで遠視になって
男と女の落としたボタンが
地面で跳ね返るのを拾えずに
幻のように動かす手のひら
熱気を逃すためにお辞儀する
遅くはないけど早くもない
ビニールハウスの街に
水を撒いたら何が育つのか
少しだけ待つ予定だったのに
両足が側溝で滑ると
愛はもう収穫されたと思った
陽炎