Intro

和音の順番で開く身体が
ほつれた傷口を差し出す時は
ウサギの林檎が心臓になる
抑えきれない声が震えるほど
耳を揃えて蘇る気持ちを
足したり引いたりしながら育ち
出口へと導いてくれた
夜明けの鍵のような音だったから
サラダに掛けるドレッシングに
今日は新しい色の空を見て
掻き混ぜる世界を独り占めする
傷口を知り過ぎた林檎は
雪の周りで溶けていくウサギ
喉を狭くした思い出のように
音の中に鋏を捨てたら
また遊びに来るのだろうか

Intro

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-01-23

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