【超短編小説】雨音

六井 象

 昨夜は寝入りばなに遠くから雨音が響いてきて、ああ、またアパートの廊下が雨漏りするんだろうなあ、今度こそ管理人さんにびしっと文句を言ってやるかあ、と思っていたのだが、今朝、警察から聞いた話によると、昨夜のあれは雨音ではなく、お隣の奥さんが細切れにした旦那さんを油で揚げていた音だったらしい。ああよかった、管理人さんと喧嘩せずに済んだ。

【超短編小説】雨音

【超短編小説】雨音

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-01-13

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