約束の固まり

フッツ

目の前に現れたのは
大き過ぎる世界。
それは素晴らしい景色の写真を
ただ張り合わせたようにも見えるけど、
嘘っぽい空の彼方で鳥が舞う静かな羽音は
確かにここまで響いてくる。
地上も頭上も1秒毎に
知らない色へとズレ出して
何もないと思っていた場所に
知らないものが溢れてくる。
突き刺すほどの冷たい空気に
冴え渡るのは頭だけじゃない。
目も耳も指の先までも
今この瞬間に浸れる。
抱えてきた約束の固まりが
ひとつずつ割れていくのが分かる。

約束の固まり

約束の固まり

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-01-11

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