換装

渡逢 遥

11時45分 バイトの更衣室 鞄にペットボトルが3本 もう全部飲めないだろう 右ポケットからワイパックス10錠 飲みもしないのに不安に縋り付くわたしはいったいなにがしたいのだろう 目の前の鏡には骨の浮き上がった痩躯が膝立ちで佇んでいる おもむろに銀河で自撮りをする わたし目立ちたいわけじゃない シラフのまま自分に酔えるかな 粉薬は天の川 錠剤は宙へのパスポート LEDを恨んだ分だけ すこしだけ朝に優しくなれる カーテンを開けると きらいなやつはオゾンで死んだ 階段をあがるわたしがどこか 夜に出征しているように見えた

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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