blue

ガムを噛むうちに
歯や顎が大きくなって
ミントが早く消えてしまう
少し苦かった景色が
トラックに轢かれるような
期末テストの帰り道
紙を破っていく間に
罪や罰を恐れて
食事に手が届かずに
少し甘かった努力を
机の引き出しに隠すような
自己嫌悪の爪を切る
胸に手を当てると
黒い満月の影みたいな
使い捨てのカイロに触れて
少し情けなかった笑顔を
沸かす茶柱のような
最高レベルの回転を見せる

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-01-08

Copyrighted
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