線香花火
線香花火のように跡が残りそうな
恋をしてる人は終わり方を知らずに
運命線が赤く見えるから
あなたとまた会える気がする
そのために壁を作らなかった
低温火傷をした日は泣かない
遠い空へ投げる指先をどこかで
舐めて返してくれるかな
あなたともう会えなくても
そのたびに何か期待するほど
春夏秋冬は寂しさに堪えて
約束を置いて来たのはピアノの上
ふたりの耳を動かす歌が
あなたにまた聴こえるまで
その音楽が私を連れ出すよ
線香花火の先にいなくなる
子供も夜も目を洗うなら
こんな田舎の水が良いでしょう
あなたと同じくらい透明で
恋の繋ぎ目が分からなくなった
線香花火