お地蔵様のおはなし

Shino Nishikawa

2020年1月1日の御話2話目

お地蔵様のお話
神社やお寺に行って、お祈りをしても、返事はきません。
でも、お地蔵様はあなたの心にしゃべりかけてくれます。
今日のお話は、お地蔵様と初詣のお話です。

カコという娘は犯罪者のプロでした。
でも、26才になり、結婚が気になる時が来て、カコは神社巡りを始めました。
カコは今までにたくさんの犯罪をしましたので、神社の神様はなかなか願い事を叶えません。
カコが罪人という以外に、神社の神様が、カコの願いである運命の結婚相手を見つける事ができない理由があったのです。
それは、カコ自身が、運命の結婚相手を殺してしまっていたのでした。
その事に、カコは気づいていません。

神様の世界は、私たちの生活を支えて下さっているとても深い世界です。
だから、詳しくは分かりませんが、神社に参拝にきた人間を救う事で、神様にも何かがあるのだと思います。
神道では、死んだ人間や動物が、神様になるとも言われており、神様の来世に関係するのかもしれません。

カコは初詣として、様々な神社をめぐりました。
『お前さんは、子供の頃から大変な過ちを犯していた。』
お地蔵様は思わずカコに話しかけ、カコはお地蔵様を見て、舌をならしました。

神様たちは話しました。
「あー、やだやだ。あの子が来たんだけど、もう助けてあげられないの。」
「うちにも来たんだけど、どうしたらいいかねぇ‥。」

夜、静まり返った時、大きな神社から神様が抜け出し、お地蔵様の下に来ました。
『何?!』
「今朝の娘、わしらは当分助けてあげられない。だから、わしは、お前さんの下に来たのじゃ。お前さん、今朝の娘を助けてあげてくれないかのぉ。」
『それは難しいですねぇ。私の力はあなた様の10分の一もないんだから。』
「そこをなんとか。あの娘をわしらの娘だと思って、育ててくれないかのぉ‥。」
『育てるなんて、とんでもない。無理無理無理無理‥。』
「礼はいくらでも積みたいんだが。なんなら、当分、わしがお前さんの面倒みるぞ‥。」
『当分?!』
「生き返ってからも長い間じゃ。」
『のった。』

お地蔵様はカコを助ける事にしました。
神社の神様たちも、風に力を乗せて運んでくれ、お地蔵様はカコを結婚式まで連れて行くことに成功しました。

しかし、カコは穢れなき乙女ではありません。
それを想うと、お地蔵様も目を閉じるしかありませんでした。

大きな神社はもちろん、小さな神社やお地蔵様、道祖神にも、神様が宿っています。
ですから、お祈りする事はとても大事です。
初詣には必ず行きましょう。
仕事で行けない場合は、きっと神様も分かってくださりますが、できるだけ早く参拝に行ってください。
神様にお祈りすれば、心の穢れが払われる事でしょう。

お地蔵様のおはなし

お地蔵様のおはなし

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-01-01

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