目隠し

少女は前髪を伸ばして世界に蓋をする

全て見えない振りをして眠りについた朝

物質で満たされた器は脆く

風に 波に 侵食され続ける

やがて内側から押し潰されて全てが溢れ出す

その時彼女は世界と1つになる

余りにも孤独な世界と1つになる

地上8階

窓の外をカラスが横切る

目隠し

目隠し

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-12-31

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