直線迷路

フッツ

走っている。
街灯が等間隔に浮かぶ
暗くて真っ直ぐな一本道を、
これ以上は上がらないスピードで走っている。

続いている。
同じ景色がずっと続いている。
暗闇の中、一列に並んだ街灯の灯りが
前方から近づいて来ては後方へ遠ざかっていく。
繰り返される 光、闇、光、闇。

いつからだろう、雨が降っている。
空は曇っていたのか。暗くて何も分からない。
見えるのはただ 光、雨、闇。
光、雨、闇。

走っている。
疲れを感じることも
スピードが落ちることもないまま、
いつまでもたどり着けない始まりの場所へ
同じ景色の中をずっと走っている。

直線迷路

直線迷路

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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