世界の果てに

午前の授業が始まった

教室に私と君の姿は無い

いたずらに広い体育館のギャラリーに

どこか慎ましやかに染み込む君の声に心が踊る

そこは世界の果て

「自由を勝ち取った」と

肘を張る君に浮かぶ邪な笑顔は

きっと私を映していた

私はあの日のまま

あの日の君に手を引かれて

逃避行の続きを描いている

遠く流れる時間にさらわれた世界の果てを夢見ている

世界の果てに

世界の果てに

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-12-23

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