夜鳴き鳥の唄

こもを片手に柳の陰で

一夜限りの契りの夢を

見知らぬ男に声かけながら

隠す晒しの口紅悲し

身の上話は聞かずにおくれ

どうせ浮世さ儘ならぬ


あぶれ佇む川辺の岸で

何時の間にやら小指の蛍

一夜限りの逢瀬を遂げた

あかしを残して消え逝くおまえ

幼いころと変わらぬけれど

わたしゃ果てない夜鳴きの鳥さ


雪のちらつく真冬の夜は

祠の仏もさぞ寒かろう

こもに包まれ震える夢に

かえる昔が何故消えぬ

せめて桜の舞い散る春に

迎えに来てよねお母さん



* 最近、演歌に凝ってます。しばらく歌詞を作りますね。
(いずみ)2019/12/26

夜鳴き鳥の唄

夜鳴き鳥の唄

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-12-22

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