2019.12.20

受付で私は名前を差し出して
番号を頂きます

待合室は混んでいたが 鎮まり皆内に内に潜り込んでいるようだった

113番が診察室から
若い女性の母親らしき女性と名札をかけた支援員らしき男性と一緒に出て来た

113番は突飛に跳ね回りながら 楽しそうに跳ねていた 陸に上がった魚がピタンピタンと高く

引きずられる様に 会計の方へ向かう二人を母親が誰に向かって話しているのか分からない 「ごめんなさい」を吐き出していた、吐き出した言葉は 誰に届く事も無く陸に上がった魚が力なく尾を降るように ボトッと落ちた

誰も気にする事は無いのに 113番も112番も115番だって誰も気にはしない、自分に潜るので精一杯で 他を気にしてはいられないし ここはそう言う場だから 支援員と母親だけここでは異邦人の様だった

114番は扉を開けた

2019.12.20

2019.12.20

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-12-20

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