自己の意思から離れた生
案内された部屋は静かで 中には六床のベッドが置いてあり それぞれ人が寝ており 山なりに布団を被っていた
彼等には経管栄養の管が繋がれていた
寝ている訳でもなく それでも音も無く静かで 六人とも確かに生きていたが
認知が進み 自我が崩壊し 薬漬けにされ
自らの意思で動く事も話す事も出来なく 経管栄養で生かされているだけの生に意味はあるのか
当時感じた疑問は幾度も議論されているが答えは無数に出ては破棄をしている
勝手な心配を他所に 今日も彼等は生かされて居る 自らの意思とは関係なく自律神経が動く限り
自己の意思から離れた生