冬、都会、愛、ひと

オペラシティビルのロビー

愛だとさ ぬるいペトペト あれやっぱ 君の名前は 執着じゃんか

新宿駅西口地下道の出口

鼻だけが 早歩きする 新宿で この目と耳は あまりに不便

地球

うそちっそ 似ている互い 愛だって アクチノイドか まだ分からない

新宿駅西口地下道の入口

ポロポロと 光が漏れる サナギビル いつの日か見た ゴジラ生誕

トークページの中

鼻で笑う 所詮人間 でもいまだ 捨てれぬ期待 人間こそが

ベッドタウンのベッドの中

哀しみが 抱えきれずに あの日見た コクーンタワー そうなんだろう

太宰と春樹の小説

人間に 恋焦がれては いけないよ よく見て聞いて まだ欲しいかい

記憶の中の沼のほとり

鬼ごっこ 未来と名乗る フィクションと オブリビエント ほらもう平気

タイムラインの上

自らの 愚かさの程 知っている だから私は 免罪なんだ

頂きを目指す山道

期待して 叶わずいつも 繰り返し ねだりもらった 恋の不毛さ

冷えた夜の一軒家の一室

サンタさん 愛金時間 それよりも しこうの刹那 靴下いっぱい

ピアノのあるリビング

打鍵音 聴こえていても 動けない 騒ぐな彼は 耳が良すぎる

逃げた先の湯船

ヘラヘラと 笑い続ける それだけが 息するための リーサルウェポン

夕暮れ時の本屋の裏

シェアなんて しなくていいの 私はね 拾ったもの(みな/だけ) 持って死ぬんだ

不確かの世界

微睡みの 全て忘れた   瞬間に  身裂く辛さに さえすがりたい

冬、都会、愛、ひと

冬、都会、愛、ひと

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-12-15

Copyrighted
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  1. オペラシティビルのロビー
  2. 新宿駅西口地下道の出口
  3. 地球
  4. 新宿駅西口地下道の入口
  5. トークページの中
  6. ベッドタウンのベッドの中
  7. 太宰と春樹の小説
  8. 記憶の中の沼のほとり
  9. タイムラインの上
  10. 頂きを目指す山道
  11. 冷えた夜の一軒家の一室
  12. ピアノのあるリビング
  13. 逃げた先の湯船
  14. 夕暮れ時の本屋の裏
  15. 不確かの世界