【超短編小説】済

六井 象

 朝目覚めると、おでこに「済」の紙が貼られていた。寝ている間に新しい体と交換されたらしい。では昨日までの古い方は、と窓の外に目をやると、ちょうどゴミ収集車の中に放り込まれるところだった。それにしても、このシステムに変わってから随分経つが、未だに交換のタイミングが掴めない。そのせいで昨日も美容院に行ってしまった。今日だとわかっていれば今日行ったのに。まぁ、いい。予定されている人生はまだまだ長いし、細かいことを気にしてもね。

【超短編小説】済

【超短編小説】済

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-12-15

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