ネコ

 ある日、私はネコに出会った。
 その時、私はふと彼女の事を思い出した。


 彼女は私の親友だった。
 彼女は私に好きな人ができた時も私を応援してくれた。
 私と彼がくっつくようにと色々と手を尽くしてくれた。
 けれど、彼は彼女を好きになった。
 私の好きな人たちだ。うまくいかないわけがない。
 私の好きな人たちは私の嫌いな人たちになった。

 彼女は私の親友だった。
 私は彼女に好きな人ができた時は彼女を応援した。
 彼女と彼がくっつくようにと色々を手を尽くした。
 けれど、彼は私を好きになった。
 私の好きな人が好きな人だ。好きにならないわけがない。
 私の好きな人たちはいつしか私の好きな人だけになった。

 ある日、彼が死んだ。
 そして、私もその生涯を終えようとしている。
 最期に彼女に会いたい。
 そう強く願ったからか、私は最期に彼女に会えた。


 ある日、私はネコに出会った。
 その時、私はふと彼女の事を思い出した。

 なぜならネコの口の端から彼女の白くて長い尾が垂れていたからだ。

ネコ

ネコ

ある日、私はネコに出会った。 その時、私はふと彼女の事を思い出した。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-03-27

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