テロ対策は闇が深い!Zeppelin
この話は『テロ対策は闇が深い!『Ypsilon』の続きです!(1話は『テロ対策は闇が深い!Able』)
※この話は『小説家になろう』にも載せます
※この話は『小説家になろう』では第二章にあたります
Zeppelin
正子、関東ゾンビ殺所場警備室……
「本日は殺所を助けて頂きありがとうございました」
そう言ったのは絵鳩だった
「いえいえ、それが我々の仕事でしたから……それより杉谷は……」
秋好がそう聞くと、絵鳩の隣にいる南瀬がこう言った
「その件は大丈夫よ!佐倉っちが言ってたけど、意識があり弾も貫通してるからとりあえずは大丈夫だって!」
「とりあえずって……」
南瀬の話を聞くと小田切はボソッとそう言った。するとそんな小田切に南瀬は「そう言われてもねぇ……私も言われたことをそのまま言っただけだし。まぁ大丈夫っしょ」と言うと、何故か絵鳩の肩を叩いた
すると絵鳩は「ちょっ……何ですか突然」と南瀬に言った。すると南瀬は「ん?何となく?」と答えた
『会ったときから思ってたんだけど、南瀬さんって凄く相澤さんに似てるなぁ……』
そんな二人の会話を聞いていた照屋は心の中でそう言った
「まぁ、てなわけでもう鎮圧したし帰っていいよ。乙ー!」
南瀬はそう言うと警備室から出ていってしまった。そんな南瀬を見て、上条は「物凄く雑というか何というか……」と言った。するとそんな上条に便乗するように小田切が「あー、言わんとすること分かるわ」と言った
「まぁ世の中色んな人がいるだけの話よ」
深見は上条と小田切にそう言った。するとその話に乗るように佐田が「そうそう、うちらにだってあり得ないくらい常識がないモンスターいるでしょ!」と言った
「そうそう。上条とかだよな」
相澤はそう言うと一人で笑いだした。上条は「いや、貴方のことですよ」と言い返したかったが、それは心の中にとどめておいて、相澤に合わせて苦笑いした
「それじゃあ本部に戻ろうかと。ここにいてももうやることないし」
秋好はそう言うと腕時計を見た。今の時刻は午前零時を過ぎており、外にはゾンビ愛護団体の連中以外いなかった
「そうですね。時間も時間ですし戻りましょう」
深見も腕時計で時間を確認するとそう言った
「てか帰りどうしような。本部に戻ってたら列車なくなってるかも……」
そう言ったのは小田切だった。するとそんな小田切に相澤が「じゃあ本部に泊まれば良いじゃん」と言った。けれど小田切は、職場に泊まるというのは何となく嫌だったのでこう言った
「嫌ですよ。自分は相澤さんみたいに職場でぐっすり眠れるタイプの人間じゃないんですから」
「何か草」
佐田がスマートフォンを操作しながらそう言った。すると相澤は「何をいってるんだ?俺は本部に泊まらないよ」と言うと、今度は上条を見て「なぁ、上条」と言った
「いや知りませんよそんな事」
突然話を振られたため、上条はそう言った
「ちゃんと帰るんですか。相澤さんは」
「勿論、タァクシィー(タクシー)使うからよ!」
相澤はそう言うと再び上条を見て「なぁ、上条!」と言った。すると上条は「そうですか。僕は歩いて帰るので知りませんよ」と言った
「まぁ良いじゃないの。一緒に帰ろうぜ!」
相澤はそう言うと上条の肩に手を置いた
そんな二人の会話を見ていた小田切は『あー、上条にタクシー代払わせようとしてるのか』と思った
「ほら!そこの人達おいてくよ!」
突然深見がそう言った。なので小田切が声のする方向を見ると、そこには部屋から出ていっている秋好達の姿があった
「ほら、行きますよ」
上条は相澤にそう言った。けれど相澤は「上条、おぶってくれや」と言い、立ち上がらなかった。なので上条は「じゃあ置いていきますね」と言い、相澤を残して部屋から出ていってしまった
「待って!置いてくな!」
相澤はそう言うと部屋から出ようとしている小田切を押し退け、部屋から飛び出した
「ちょっと危ないですよ」
小田切は相澤にそう言った。けれど小田切がそう注意したときには、相澤は上条の横につき会話をしていたため、小田切の声は届いていなかった……
『まぁいいか……』
小田切はそう思うと部屋から出て、扉を閉めようとした。すると警備部で仕事をしている絵鳩とたまたま目が合ってしまった。なので小田切は「ありがとうございました」と言い、扉を閉めた……
『テロ対策1……初めてこの所属の人にあったけど、普通に強い人達なのね』
絵鳩は小田切が扉を閉めるとそう思った。そして椅子に座り直すと「さて、早く終わらせちゃいましょ」と言い、仕事をし始めた。そんな絵鳩の操作しているパソコンの画面には『関東ゾンビ殺所場、襲撃対抗作戦報告書』という文字が書かれていた……
テロ対策は闇が深い!Zeppelin
第三章に続く……