冬の短歌

冬の短歌

霜月の空に咲きたる冬桜
紅葉を愛でし人は過ぎけり

いとけなき修了式もうち過ぎて
通学路には枯れ葉駆けたり

年の瀬の冬も深まる日比谷には
柔き日に映ゆばらの香ぞする

歩き果て西陽まぶしき公園の
晴れたる空に霜の気ぞする

冬の朝遊ぶ子もなき公園に
じつとしてゐるブランコに霜

小仏の頂きにある若緑
あと一月の春を待つかも

景信の山より望む相模湖に
落ちる真昼の雲の影かな

久方の冬空伸ばす横雲の
(かひな)の掴む朝焼けの赤

鶯の声には早き頃なれど
めじろに似たる鳥を見つけし

冬の短歌

冬の短歌

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-12-07

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