【連載】生涯青春とは云え do エッセー集

万田 竜人(まんだ りゅうじん)

プロローグ

生涯青春とは云え do ・・・

小生も 「なにやってんだか?」 という年代入りが 「現実問題」となってきた。

具体的な表現をすれば、喜寿(七十七歳)のお祝いをしていただいて早や十か月を経過、
七十八歳の誕生日(来年1月27日)を目前にして「なにやってんだか?」という疑問符が
付いて来る失態をやらかした。

詳細は、小生が執筆中の「生涯青春ラケットとジェットの物語」 Book 2 シリーズ207に
記したので、ここでは省略しようと考えたが、執筆中の小説の外伝的な性格も帯びており
この記述を省くと話が見えない恐れもあるので 「そのまま」 転載することにした。

Book 2 シリーズ 207 なにやってんだかという年齢になった(再掲)

今年になって「三度目のギックリ腰」をやってしまった。
カズさん曰く「テニスや卓球(テーブル・テニス)のやり過ぎではないか?」と。
小生曰く「庭の手入で元気だった木を切ったために罰が当たった?」のだと。

昔から、元気な木を切る時には、塩を撒いてから切れと云う(これもやった)。

テニスの仲間は、元気な木を切る時には、酒を撒くのだという。
私は、酒を呑まないので、家には酒を置いてない(ビールとワインなら置いてある)。

今年の一回目のギックリ腰は、年末から年始にかけて村上春樹の蔵書「1Q84」を
座椅子に座り込んだまま一気に読み返して「ギックリ腰」になった。

結果、楽しみにしていた正月三日の家内とのバスハイクは、家内の友達に替わって
もらった。接骨院のドクターの診断結果は・・・

「座椅子に固まったままの姿勢で長時間を過ごしたため」に、身体が海老状態となり、
ギックリ腰に直行したということで納得して治療に当たった。

二回目のギックリ腰は、夏場にクーラーの効いた一階の和室に陣取り、パソコン相手
に小説の執筆に熱中した(この時も座椅子であったが、姿勢には気を付けた)。

ドクターの診断結果は、座椅子に丸まって座っていなくても、L型の姿勢はアウトで
あると云う。一見、姿勢は良いように見えるが冬場の掘り炬燵のように下肢を下方
に降ろしきっていないと、ギックリ腰に直行するのだと云う。

三回目のギックリ腰は、今、座椅子には座っていない。

ところが・・・

月曜日にテニスをやり、水曜日に卓球をやって、木曜日に「問題の木」を切って、翌週
の月曜日にテニスをやり、水曜日の卓球は、練習形態をダブルス中心からシングルス
主体の形態に変えて、卓球台も3台から5台に増やして、過激な練習に移行した。

そして、木曜日にギックリ腰を発症した。

ドクターの診断結果は、背中から腰にかけての筋肉が、まさに硬直状態で加齢に伴い
筋肉の質は劣化して来るので、まさに、オーバーワークにより、背中から腰にかけての
筋肉が悲鳴をあげたのだという。

そして、治療の効果もあって、ようやく、ギックリ腰の痛みも遠ざかり寒くなって来た二階
の書斎の炬燵で仰向けになって考えた・・・

◯私が、三十二歳の時に誕生した地元のテニス同好会は、既に四十五年の歳月を経て、
 私は年初に退会した。理由は、夏場の暑さの中での練習に耐えられないためである。
(これは判断としては正解であった。テニス仲間の友人は、今年、暑さで亡くなったという)

◯また、今年、バドミントンは前後移動の激しいスポーツであり、棒術の一種でもあるため
 危険なスポーツと判断してやめた。事実、手首を叩かれて内出血を来し、同時に、指の
 骨炎の治療のために接骨院に通った。
(これも判断としては正解であった。結果、アキレス腱やふくらはぎの痛みも消えた)

◯問題は、愛着の深いテニスと卓球(テーブルテニス)の継続問題である。
(願わくば生かされて百寿までラケットを握り続けたいという強い願望がある)

そして・そして、炬燵の中で、仰向けになって考え付いたことは・・・

今年は喜寿(七十七歳)のお祝いをしてもらったので、来年の誕生日(1月27日)には
七十八歳になる。これを語呂で読み解けば「なにをやってんだか」ということになる。

今年の秋口に、この前兆があった。

放送大学の授業に出席するために、渋谷の教室に、出掛けた時のことである。

かつて、渋谷といえば現役の時代には、異業種交流による研鑽のために月に一回は
通っていた場所であり、当時は、芝浦工業大学の津村教授のゼミ研修に近い形態で、
ご指導いただいていた場所である。

当時は、この異業種交流を「IE実践研究会」という形で、研鑽の場として提供していた
だいていた主催側の日本IE協会も、現在は、日本生産性本部のビル内にオフイスを
移しており、セキュリティの面から近寄りがたい存在になった。

IE実践研究会に参加させていただいた時代は協会のビルも独立していてフレンドリー
な存在であったが、日本生産性本部のビルそのものの警備も厳重になり、近より難い
存在に変わっていった。

そのような昔のことを思い出しながら渋谷の駅を降り立つと、駅の構内から始まって、
通行の勝手が分かりにくく、駅の周辺も全面的に工事中という状態で迷いに迷った。

予め、今回の放送大学の授業の場所は、インターネットの地図上で調べてメモにして
出掛けたのだが、それでも分かりにくい状態であった。いつもは、放送大学の授業と
いえば、池袋から地下鉄で茗荷谷に到る東京文京センターがホームグランドであった
が、今回は、登録科目の関係で渋谷の教室を選んだ。

渋谷駅周辺を、メモにした地図を片手に、道を探っていると・・・

「外国の方、道案内します」という看板を掲げたボランティアの女性2名を発見した。
「私、日本人ですが、道案内のお願いをしてもよろしいですか?」と声掛けすると、
「いいですよ」といって、私の差し出した地図のメモ描きを目にして、

「この先を左に曲がってスクランブル交差点を渡った先に、そのビルがあります」と
笑顔で、ご案内いただいた。

午後の授業なので、兎に角、該当の場所を特定して、その後で昼食を摂ろうと決め
て、スクランブル交差点を渡った(天気予報の番組でよく登場する場所である)。

スクランブル交差点を渡り切った場所で、かつての大昔の記憶が蘇ってきた。

該当のビルに入ると多目的ビルであることが分かり、指定されたスペースに到着。
エレベーターから降りて、指定された教室に入ると時間前のため誰もいなかった。
それでは、昼食をと考えて一階のフロアーに降りたが、兎に角、汗びっしょり。

このままビルの外に出たら、外気に触れて風邪を引くことになると考えてビル内の
カフェに入った。目の前のメニューをみると「ビーフシチュードーナツ」が美味しそう
に見えたので注文した。

代金を払って、飲み物だけテーブルに運び、ビーフシチュードーナツの到着を待つ
ことにする(店内には今風のファッションの若者が溢れている)。

驚いた「なんと小さな食べ物か?」 たしかにドーナツではある。真ん中に穴がある。
その下に僅かばかりのビーフシチューが敷き詰めてある。

私のイメージ能力の欠如であった。

腹の足しにはならないと考えたが、外に出て風邪を引くよりは、ましか? と考えて、
授業が終わる頃には、汗も引くので、帰りがけに食事してから帰ろうと考えた。

正直「このような学びの環境では、四日間も、渋谷に通いたくないな」と思った。

さて、授業が始まり、最初に出欠簿の確認が行われた・・・

「はて? 私の名前が呼ばれない」
「お名前を呼ばれなかった方、いらっしゃいますか?」と講師からの声掛け、
「はい」と手を上げて、名前を名乗った。

「名簿にお名前が無いので、事務局に確認してみて下さい」と云われて、受講票を
手にして後方に向かうと、事務局の女性が、たまたま後部座席に控えていた。

「少々お待ち下さい」と云われて、自分の席で待っていると・・・

しばらくして、事務局の女性が戻って来て「受講料の支払いが未済なようです」と
小声で伝えてくれた。

自問「なにやってんだよ」と、七十八歳の「なにやってんだか?」の予兆である。

帰宅してから、ずいぶんと考えた(原因分析)。

◯現役時代から、業務の優先順序付けは、ピカイチで叱られたことはなかった。
(しかし、急がない業務を、そのままにしがちなところはあった)

◯ゴールデンエイジ(七十五歳越え)から、そうそう優先度の高い処理物はない。

◯そうなると、急がない処理物は、書斎の机に山積みとなり、小説の執筆浸かり
 の状態においては、郵便物の開封すら後回しになる。

◯この郵便物の未開封が、放送大学において、授業料「未納」につながった。

◯結果、良かったことは「受講したくない気持ちに傾いた四日間の教室」に通わな
 くて済んだ。それでは「放送大学を退会したいのか?」というと、一生涯学生作家
 は続けたいという願望は根強い。

◯であれば、茗荷谷の東京文京センターの授業に限定して学習を継続させる方法
 を選択して行く必要がある。

◯同時に、ゴールデンエイジに到って急がない処理案件が主体になって来たという
 現実において、急がないものでも、日割りで、処理して行く日常習慣に変えて行く
 必要がある。

と、結論付けることで 「なにやってんだか」 対策の先陣をきってみることにしよう。

他人から 「なにやってんだか?」 と云われる前に・・・

先ずは、自分に向けて 「なにやってんだか」 の気付きがたいせつな様である。

さて、そんな折に・・・

家内がスポーツジムの仲間と女三人連れで東京駅周辺の旬のイルミネーションが観た
いと云うことで出掛けて、夕餉が少し遅くなり、ありあわせで、ビールということになって、
丸の内の夜景をスマホで見せてもらいながら焼き鳥を食した。

食感に違和感を感じて、確認をしたところ前歯の一本が抜け落ちてていた。昔、先輩が
焼き鳥をグイッと横一文字に引っ張ったら、前歯がボロッと抜け落ちたという話を思い
出したが、それほどひどくはなかった。

前歯の下側の歯が一本根元から折れたのであった。背中から腰にかけての筋肉が劣化
していることは、接骨院のドクターから聞かされたが、歯の質も劣化してくる様である。

しかも、この一本の前歯は、小生の場合、前側に1本、その後ろ側に、2本と二段構えに
なっている。そのため歯磨きが上手く行かないので、歯医者の女医さんからは、この歯は
抜歯したほうが良いと云われていた。

しかし、小生の言い分は、この小さな前歯は上側の三本ブリッジの歯を下から支えている
ので「抜くことは出来ない」と意地を張っていた可愛い子分のような存在であった。

しかし、あっさりと抜け落ちてしまったのであった。

「人の話は素直に聞いた方が良い」と云うことか?

最近、家内から、書斎に散らかっている要らないものはものは捨てた方が良いと云われて
いる。たしかに来年の暮れで新居に引っ越して来てから十年になるが、あの時は引っ越し
準備で子供たちが残して行った家具やテレビや雑物の処分に苦労した。

小生も「生かされて百寿までテニスラケットを握ってテニスコートに立ち続けたい」とは豪語
しているが、天寿は神様が決める事なので、定期的に、生活習慣として身の周りの不用品
は処分したほうが良さそうである。

小生の前歯の場合は、前歯の方が気を効かせて抜け落ちたが、不要になった書籍や書類、
電化製品などは、小生が片付けなければ、いつまでもそのまま不用品として、塵を被るばか
りである。

その様な気付きもあって、早速、書斎の整理に取り掛かることにした。

そのためには、日常の生活時間を、小刻みにシェアーして、片付けの時間を生み出して行く
必要がある。そして、課題は、小生の「小説の執筆に向けた執念のようなものから脱皮する」
必要がある。

そこで考えたことは、執筆そのものも、シェアータイムで取り組めるように、日常の生活改善
をすることであり、その有効策こそが、外伝的「生涯青春エッセー集」への移行である。

具体的なアイデアとしては、突飛ではあるが・・・

その日、英和大辞典をランダムに見開いて、両ページにある書き出し記事から、お題をいた
だいてエッセーを編むことに、取り組んでみることにした。


001 Keep-away 遠ざけておく

この言葉は英和大辞典によれば 「遠ざけておく」 「近づかない」 という意味合いが
ある様だが、その意味合いには、だいぶ深いものを感じ取ることが出来る。

辞典の用例には・・・

「薬箱を子供の手の届かないところに置きなさい」
「医者は、私に、酒を断つように」といった。
などと云う例示があるが、史実的に見ても、その話題には事欠かない。

日本の古事記には、「倭建命(やまとたけるのみこと)」が、天皇のために、獅子奮迅の
働きをしたのに、彼の勇猛さゆえに、天皇が倭建命を遠ざけたこと・・・

義経は頼朝と共に、平家を滅亡させ、兄である頼朝のために、命を懸けて闘ったにも
かかわらず、源氏再興後は、頼朝は意識的に義経を遠ざけたこと・・・

など Keep-away (遠ざけておく)という行為には、史実的にも書き出せば大論文に
なるテーマであるが、エッセーで、書き出すにはテーマが重すぎるかも知れない。

そこで、エッセー的には、飼い犬「もも」の話題を取り上げることにしよう。

あれは三年前の事件・・・

毎年、バレンタインデーになると、我が家では家内からチョコレートのプレゼントがある。
あの年はチョコレートも量よりも質と言う事で、コ洒落たケースに入った美味しいチョコの
プレゼントがあった。

午後の三時のオヤツに、紅茶の友として食し、外蓋はしたもののリビングのテーブルの
上に置いたまま、家内と買い物に出掛けた。

帰って来て、ビックリである。チョコの包み紙の小片がリビングに散乱、チョコのケースは
空になっていた。すぐに、インターネットで検索・・・

飼い犬にとって、チョコは毒物であるという。特に、カカオの含有率の高いチョコは猛毒で
あるという。幸い、今回のチョコは、カカオ成分は極めて低く、チョコの箱も小ぶりであった
ので経過観察することになった。

たまたま、チョコ事件の前に、鶏肉の脚のから揚げ事件を、経験していた私たち夫婦には
多少、事件に対する免疫性があった。

あれは、前年のクリスマスの季節に、鶏の脚のから揚げを10本ほど買ってきて、二人で
食していた途中で、たまたま二人でテーブルの席を外した。帰って来て、なんとなく気付い
たのだが、飼い犬「もも」の様子がなんとなくおかしい。

二人で、その時に気付いた・・・

ひょっとして、鶏の脚のガラを呑み込んでしまったのではないか?

食卓の鳥のガラの本数を数えてみた。9本きりない(1本足りない)。

すぐに、かかりつけの獣医さんに電話して、二人で飼い犬を病院に連れて行き、獣医さん
と一緒にレントゲン写真を確認、鶏の脚の骨は確認出来なかったが、樹脂や金属類では
ないので、時間の経過と共に消化されるだろうということになり、経過観察となった。

このときの経験から飼い犬「もも」の胃袋に入ったチョコの量も少ないので、前例に習って
経過観察としたが・・・

以来、飼い犬ももから、チョコレートは Keep-away (遠ざけておく) に徹している。

(続 く)

【連載】生涯青春とは云え do エッセー集

【連載】生涯青春とは云え do エッセー集

【プロローグ】生涯青春とは云えdo・・・小生も「なにやってんだか?」という年代入りが「現実問題」となってきた。具体的な表現をすれば喜寿(七十七歳)のお祝いをしていただいて早や十か月を経過。七十八歳の誕生日(来年1月27日)を目前にして「なにやってんだか?」という疑問符が付いて来る失態をやらかした・・・

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-12-01

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