5つの話Ⅴ

Shino Nishikawa

5つの話Ⅴ

五輪にちなんだ5つの話です。

5つの話Ⅴ
① 一番可哀想な人
「え‥。いや、先生が突然お金の話をするとは思わなくて、びっくりしただけです。ああ、はい。練習では、涙を流したら負けですから。はい、一億円だけです。先に二千万円振り込まれましたけど。うーん、もちろん、途中でどうかな?っていう瞬間は確かにありましたけど。生まれてくる子供を殺すという脅し文句を今日初めて聞いたんですよ。あの~、私が子供を産むなんて、いつ言いました?まぁ、いいか。はい。私はお爺ちゃんにもフェラしましたよ。だから強くなったんです。家から離れたくてしょうがないですよ。でも、有名になればなるほど、家との結びつきを大事にしろと言われたので。だけど、不思議ですね。私、先生の前であんなに泣いたのに、先生は何も気づいていないなんて。
私、妹は殺していません。妹はいろんな事で大泣きして、私からポコられましたけど。
うーん。金メダルよりもお金の方がいいです。将来、楽したいから。」

② 嫉妬
「椎かさんの新体操選手への嫉妬はすごいです。あの人、五輪の前になると脱ぐんですよ。新体操に嫉妬しているとかで。毎度、五輪の前は張り切りますよ、CMとかも必ず出るし。なぜ、新体操選手に嫉妬するのでしょう?はは、私には分かりません。
でも、もういない人の悪口はやめましょう。彼女、最後、新体操選手の真似をして死んだんですよ。歩道橋から落ちた所を車にひかれたんです。彼女がもういない事が伝説じみていますね。
とある新体操選手がカコにやられました。青酸カリをね、ドアノブに引っ掛けられたんですよ。でも、その子はとてつもなく可哀想な人でしたよ。HIVだったんです。
でも、黙っていて。違うと言い切ったんです。最終的にはカコもHIVになったんですけど、自分が殺めたその子が心の救いみたいなんです。私の会社の半数がHIVです。
私ですか?多分ちがいます。でも、なるのは怖いですね。いつか、治るのでしょうか?その病気って。コンドームなんて意味がないじゃないですか?つけたって、なるものはなりますよ。愛し合えばね。」

③ キャプテンの話
「競技が違うとかどうでもいいじゃないですか。練習とかは大部分同じなんでしょう?‥えー、なんで。個人種目とうちらがちがうのは分かるけどー。あいつらが俺たちよりも難しい事をしているっていうのはムカつきます。正直言うとね。
ああ、確かに前にありましたよ。レポーターの人が上とつないでもらえなくなっちゃって、焦っているのを見た事があります。へー。そうだったんだ。でも、それってしょうがないですよね。そんな可愛い子と付き合っちゃったんだから。‥え?付き合ってないのにぃ?それってなんでですか?ああ~、お互い、歩く道を間違えたってわけですね。
はい。僕、大体相部屋ですけどぉ、それは、仕方ないですよね。でも、僕を見て、やっちゃったんですよ、その人。僕はすぐに後ろ向きましたけど。ちょっと焦りました。明日、本気出せるのかなとか。その晩、夢の中で、神の世界に行きました。金の神様を見た時、つい、僕、彼の事を祈っちゃったんです。キャプテンになったから、神様に会えたのかもしれないけど、神様になりたいから、キャプテンになりたい人はいないですよ。それはありえない。ただ‥、マウントだから仕方ない。」


④ トップアーティスト
「え‥。僕、そこまでは気づかなかったです。それをやっちゃった人って、僕のメンバーですか?あー、よかった。それを聞いて一安心だ。でも、相手の子が可哀想だから、出来る限りは内緒にしてあげて。うん。みんな、そういう経験があるよ。言わないだけで。
でも、そういう人が、音楽のステージに立つのは赦せないな。僕、そっちの世界に入っちゃうと、恐いって言われるんですよ。つまり、その男の人は、下でしか、物を考えられなくなっちゃったってことですよね?うん。トイレをしたい時も、女の子の口に入れるのを想像して、尿意を失くすというイメージを持っているというわけですね。それは‥、酷いと思います。
おーい、今日、○○のリハ、観に行こうぜ。うん。じゃあ、後でね。僕が行って、今度からそういう事しないように言っておきますから。」


⑤ レオナルドと仁王
「はい。五輪を目指す人に取り憑いて、サポートしてくれる霊がいます。それがレオナルドです。大体は、トレーニング法を教えてくれます。その他、いろいろな願掛けについても‥。むしろ、レオナルドは五輪のアスリートの象徴のような男性です。
皆さんもお会いできれば、一流を目指せます。
東京五輪の担当神は仁王です。ですから、願掛けは仁王とレオナルドを組み合わせる形で行うといいと思います。
五輪の竜は五輪の最高神です。ただ、東京五輪の担当神が仁王なんです。そして、象徴がレオナルドです。信じる事は無意味ではありません。意味が本当にあります。
五輪の竜は、近くに来て、サポートしてくれるのに、その方がまさか最高神だったとは驚きました。心より感謝します。
私は絶対に、彼に喘ぎ声を聞かせません。以前、サポートを受けていた選手が愛し合い、竜に喘ぎ声を聞かせました。『ここまでは‥!!』観音様が止めたそうです。

竜の本当の名前を知りません。この世に本当にいるのかも信じる事ができないのですから、仕方ありません。」

5つの話Ⅴ

5つの話Ⅴ

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-11-30

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