親父へ

親父へ

僕は、ずっと親父が嫌いだった。
たぶん高校生くらいまで。
こんな父親になんか
絶対ならないって決めて生きてきた。

それなのに、大人になって
初めて実家の換気扇の下で
一緒にタバコを吸った時に
なんだか嬉しいというか、穏やかな気持ちになった。

嫌いだったはずなのに、どうしてだろ?
ホストになった時に
「売れるまで、絶対会わない」と
決めたけど、親父には凄く会いたくてたまらない。

親父のことを思うと
親父は優しくて、たまに怖くて
褒められたくて、一緒にいたくて
また親父の運転で、助手席に座りたいとか
いろんなことを思う。

親父より、いい男になれるように
今は俺、頑張ってる。頑張った後に、
沢山叱ってください。
沢山褒めてください。

親父へ

親父へ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-11-22

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