十五夜とけた

十五夜 君がとけた

証城寺の狸囃子

夜の帳にとけた


僕はヘビロテの癖が抜けなくて
また君に逢いたくなる
また君を追いかけたくなる

でももうおしまいだよ

追いかける足を
探し回る目を
すがりつく腕を

失くしてしまった

いや、そうじゃない

棄ててしまった


きっと君はどこかで
呼吸を繰り返し
きっと君はどこかで
想いのたけを綴っている

それでいい
それでいいんだ


とけた十五夜の
あの月のように
まあるくまあるい

まあるくまあるい

十五夜とけた

十五夜とけた

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-11-21

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