故郷の路よ...

何時もと変はらぬ此の路を

何時もと変はらぬ愁いを以つて

唯只管に歩くのだ

さう、淡々と、淡々と。

舷から覗く何時かの漣は

舷の事を憶へて居るだらうか

私は此の路の事を

さうして此の路を歩いて来た事を

永らく憶えて居られるであらうか

斯くの如き情念を秘め

何時もと変はらぬ此の路を

唯只管に歩くのだ

さう、淡々と、淡々と。

故郷の路よ...

故郷の路よ...

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-11-16

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