一人きりの雨
見つめた先は
相変わらず ぼやけているから
乾いた空から俄か雨
ずぶ濡れの二人
いつもの愛は
薬の様に 溶けて消える声
二人入らない傘を置くよ
一人きりの雨の中
全てに嘘をついて抱きしめていれば
今頃何をしていたんだろうって思う
穴開きの心は
未だ塞がらず 白けている空
上の空から空っ風
草臥れた時間
記憶の中は
夢の様に 薄れて忘れるいずれ
一人きりの傘に戸惑うよ
いつの日かの雨の中
全てが初めから決まっていたならば
今更何をしていたって変わらないだろうって思える
一人きりの雨