一人きりの雨

嗄鳥鳴夏

見つめた先は 
相変わらず ぼやけているから
乾いた空から俄か雨
ずぶ濡れの二人

いつもの愛は
薬の様に 溶けて消える声
二人入らない傘を置くよ
一人きりの雨の中

全てに嘘をついて抱きしめていれば
今頃何をしていたんだろうって思う

穴開きの心は
未だ塞がらず 白けている空
上の空から空っ風
草臥れた時間

記憶の中は
夢の様に 薄れて忘れるいずれ
一人きりの傘に戸惑うよ
いつの日かの雨の中

全てが初めから決まっていたならば
今更何をしていたって変わらないだろうって思える

一人きりの雨

一人きりの雨

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-11-09

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