シヴァと先駆者ペア

これちかうじょう

  1. 長谷川真秀
  2. 君島雪

ちょっと前に戻りますが、
結が長谷川君島ペアに教えを乞うています。
それを、ちょこっと書いてみたいです。

長谷川真秀

僕は高校2年生の長谷川真秀。
男だけど女みたいな名前だって、チア部の真希先輩には笑われてるんだ。
結に関しては、それはまあ、美人だとは思うけど、
別段他に何も感じるものはないし、
だから一緒に居られるんだと思う。

「教えて、くれ」
「何をだよ」
「…どうすればいいか」
「まあ、考えによっちゃあ慎重にいくしかないっしょ。強引に行くべき時ではないであるよ」
「…」
「そんな僕もうまくは言えないけどさ、でも見てて思うよ。中村、絶対結のこと好きになってるって!
 あとほんの一押しなんだよ、それを慎重に行けよと言ってるんだよ」

手塚先輩にキスされてしまった中村であるが、
当人にとっては結構ショックだったとは思う。
ファーストキスがあんな遊び人じゃなあ、と僕は頭を掻く。
せめてその初めて、を結にもらってもらいたかったな。
応援してるんだからさ、一応は。

中学3年だった中村を最初に見に行ったのは11月14日だ。去年の話。
11月13日の学校説明会で一目ぼれしたと結に相談されて、
(応援団にはホウレンソウというものがある)
厳密に言えば、一目ぼれしたとは言われてないけれども、
結の好みは本当に分からないんであるよ。
あんな超馬鹿なもやしっこが、どう考えてもシンデレラだとは思えなかったし。

何度も何度も偵察に行っては、成績が悪いだの、ホルン狂いだの、
まあそういう情報を得ていたわけである。
それを結に報告する前に、僕は君島にぶっちゃける。
だって君島怖いんだもん!

君島雪

「慎重に行くべきですね」
俺はそう言って、白い紙を結の目の前に置いた。
「いいですか、今のベクトルがこんな感じです」
「…」

かきかき

結→中村→結?

「つまりはまだ疑問形ですが、はたから見てても、中村は気がありますよ。
 手塚先輩がどうのじゃないんです、
 あの人のおかげで分かったことは、
 そうは悪い方向には向かってないってことです」
「…」
「俺たちだけじゃないですよ、学校の全員がもう結と中村を公認してますからね、
 あとは慎重に、慎重に行くべきです。
 がっついたら負けです」
「…」
「中村を本当に好きだっていうのは分かりますけどね、相手は超馬鹿です、
 勉強もできなければ走ることもままならない、超お馬鹿さんなんです。
 そんな相手を振り向かせるには、紳士的な態度が必要です。
 まずは無事に帰ってきたら、おかえりなさいと言うんです」
「?」
「ご飯できてます、お風呂沸いてます、布団干しました、その3つで男は落ちます」
「…うん」
「いいですか、がっついたら負けなんですからね。手塚先輩に先越されたと思っても、
 結は結のやり方で中村を落とすんです。
 胃袋はもう掴んだんですから、後はもうさっきの3連単語で行くべきです」

そうですよね長谷川、と言うと、
「うんうん、そうであーる」
とまあ、いつもの調子。

シヴァと先駆者ペア

ふたりは結のよき理解者であります。
あんまり実の無い内容ですけど、
結にとってはほかでもない、先駆者ペアの言葉に、
なるほどなるほどと思っています。
もうお分かりかと思いますけど、
真秀と雪はお付き合いしています。

シヴァと先駆者ペア

「教えて、くれ」 結がそんなことを言うのは初めてで、僕たちは言葉をなくした。 「どうすればいいか」 「どうするって、そりゃあ、強引じゃ駄目だってことだろーよ」 「そうですね、確かに入学式の日は強引にでも行けと言いましたが」 「今は慎重にいかないとな。手塚先輩のこともあるだろ、 あーもう僕は何で君島に喋っちゃったかなあ!」 だって怖かったんだもん、死ぬかと思ったんだもん。 …なんて、まあ、いつものことなんだけれどね。

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更新日
登録日 2019-11-08

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