私の死を知らせないで
私の死は誰かにとって悲しいことなのかもしれない。私自身だって死ぬことは悲しくもある。
親しかった人たち、好きだったものたち、大切な思い出、それら全てを含めた世界まるごと捨てていくのだから。
でも捨てられる方は捨てられる辛さがある一方で、捨てる方だって捨てる覚悟をするだけの事情があるんだ。
私が死んだら、君がどれくらい傷つくのか全く見当がつかないんだ。
君が私の人生について思いを巡らせてくれるなら、それはすごく素敵なことだけど。
でもそのために君が深く傷ついてしまうのなら、事実を知ったり、真実を探ろうとしたりする必要なんてないと思うんだ。
私の死を知らせないで