反永住

反永住

    
    


      



あなたが下さったいつかの桜を

眺めていなければ午後を生きられず

この憐憫を乞う情熱は

反永住に還元されなければならず

僕はどのように

向かうことを許されるのかわからず

こんな硬質な言葉を逃れられず

降りない光のまま

日没を

待つことしかできなかった


良い人間ではなかった

悪い人間にさえなれなかった



ただ

    逃げた。


      

反永住

作品集1 http://slib.net/a/1845/
作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

反永住

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-10-28

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