永遠に⊿
かげろう、夢をみる町の、たぶん、どこかにいる運命のひとと、つながる糸が、赤いそれではなく、銀色の鎖だったときの、じゃら、という音に、支配されたら、もう、そのまま、それは、恋、だよ。
とうめいになった、あなた。
ゆびを、くわえて、みているだけだった、あのひととの、かんけい。
秋だから、栗は、ごはんといっしょに炊くね。かぼちゃは、スープにして、ステーキに、きのこのソテーをそえよう。太陽がしずんだら、みえなくていいものが、みえなくなるかもしれないから、いつか、夜だけの世界にいきたい。あなたが、わたしだけの、あなた、になる方法について、眠るまえに考えるテーマとしては、難解で、ただ、わたしは、あなたを、わたしだけのあなたにしたいだけなのに、ね。きっと、せかいでいちばんむずかしい、もんだい。
あなたと、わたしと、あのひとが、いて、あなたは、あのひとの、あなたで、わたしは、あなたにとっての、あのひとのような存在に、なれないで、でも、あなたと、あのひとと、いる。三人で紅葉をみる、せつなさ、みたいなものが、おしよせてくるときの、あの、ひそかに息をするように、暴力的な、だれかがあらわれて、みんな、こわしていけばいい、道徳だとか、倫理だとか。
夢をみる町は、ちいさな町で、ひとが、生きていることが、ありありとわかる、町で、狂おしいほどに好き、というわけではないのに、なぜだろう、離れがたくって、ずっと、いっしょう、しぬまで、住んでいたいな、なんて、思っていないはずなのに、離れがたくって、
こまる、
と思いながら、秋の味覚を堪能する、わたしと、あなたと、あのひとと、みえないだれかと、いないだれかと、
永遠に⊿