ドーナツ野郎

 ある朝、ぞんざいな世話にもかかわらず、窓辺のミニサボテンが可愛らしい小さな赤い花を咲かせて、杏奈を驚かせた。彼女は寛太に電話をかけた。
「それは恋だよ」
 寛太はスプーンでアボカドの心臓をくり抜きながら言った。
「君が僕に恋したように、サボテンが君に恋したんだ」

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-10-20

CC BY-NC-SA
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