亡骸に口づけを

しるべの在り処はいづくにか

爾をして余に描かせしめる

月の瞳のその色は

大地を染める油となりて

子葉を育む血にならん!

嗚呼、うたびとよ、うたびとよ

爾が頭を撃つを待つ

犀利の刃で死ぬを待つ

痩躯の指でなぞる膿

余を虐げる酸素となるか!

芯に飾りを施せば

擬態の術を究めれば

花々花々剪り裂いて

爾を隔てる柵を棄つ!

やあやあ少女よ少年よ

骨を砕いて撒き散らせ!

亡骸に口づけを

亡骸に口づけを

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-10-18

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