ヒツジ

森下巻々

※成人向け・強い性的表現があります。

   *
 ランチの時間になった。この会社の休憩時間は長い。
「それでは、一旦終了ということでビー・アンド・ビートの皆さまには、我が社自慢の大食堂で昼食をお召し上がりいただきたいと思います」
 この会社の社長が言った。すると、グレーのスカート・スーツ姿の美貌の女性が、
「ワタクシは事前にお伝えした通り、この会議室で持参のお弁当をいただきたいと思っております」
 同席していた課長が、
「はい、トヨナカ社長、事前に言いつかっております。……スズキ君、キミはいつも弁当のはずだよね。こちらで一緒に、お食事させてもらいなさい」
 急に指図を受けたスズキは、少し戸惑って、
「は、はい」
 二〇歳代で中途採用されたばかりの新人の自分が、何故この会議に呼ばれたのかも分からない彼は、不思議に思いながらも従うしかなかった。
 結果、会議室には三人だけが残ることになった。
 この会社の社員・スズキ、ビー・アンド・ビート社の女性社長・トヨナカ、その女性秘書・ウノである。
 トヨナカ社長は三〇代後半、ウノ秘書は三〇代前半に見える。二人ともスズキの年上に見えるということ。
 室内がシーンと静かになって、少しの間があり、トヨナカ社長が、
「スズキさん、ワタクシはあまりオナカは空いてないのよ」
「……はい」
「ウノさんは、どーお?」
「ワタシもです」
「スズキさんには、機会を作って、お食事を今度こちらで用意させていただきたいと思ってるの。だから、今は少し我慢して、ワタクシたちの相談にのってくれないかしら」
「御相談ですか……」
「ええ……。今日の議題の、このシェーバーだけれども、スズキさんの毛で、もっと試させていただきたいの。あなた、ヒゲ濃いわよね」
「……はい」
 トヨナカ社長のビー・アンド・ビート社は男性用の美容関係商品の販売を扱う有名企業であり、今日はメーカーであるスズキの務める会社との共同開発商品の件で、社員を何人も連れて会議に来ているのだ。これほどの大人数での来訪は、普通無い特別のことのようである。
 スズキは自分でもヒゲが濃いと思っていたし、商品は男性用ヒゲ剃り器だから、彼女の求めにも、これまで以上には不思議に思わず、
「どうすれば、よろしいでしょうか」
 美しい女性社長の目を見返す。
 トヨナカ社長は、黒い髪をアップスタイルに上方でまとめて、綺麗なオデコを見せている。眉はキリとしていて、睫毛の長い目は横に流れるようである。そんなクールな印象もありながら、唇はポッテリしていて、妙になまめしかった。
 スズキは、彼女の美貌に思わず、ゴクリと唾を呑み込んでしまった。
 音が聞こえてしまったかも知れない。社長の横に坐るウノ秘書が可愛らしい表情で、肩に届く髪を揺らしたように見えた。
「それでは、失礼して……」
 トヨナカ社長が立ち上がり、スズキの坐る横へと回ってきた。彼女はシェーバーを手にしており、電源を入れると、それを彼の頬に当ててきた。
「うん!?」
 彼自身でヒゲを剃って見せるものだと思っていたので、びっくりした。器械の先からは、ジョリ、ジョリジョリと音が立つ。
「朝、お剃りになってきたのよね?」
「は、はい……」
 トヨナカ社長からは、甘い香りがする。温かい息まで掛かってきそうだ。彼女の上着は、大きく胸元が開いていて、それなのに下を向くから、インナーの白いカットソー、更には、その中のオッパイの谷間まで見えそうで、スズキは目の遣り場に困ってしまった。
 しばらくして、シェーバーの電源が切られ、音がやんだ。
「……うーん、確かに、よく剃れるわね。でも、朝剃ってきたんでしょう? もっと頑丈な毛で試してみたいわね」
 すると、ウノ秘書がいきなり立ち上がって、
「社長! 胸毛はどうでしょうか」
 わざとらしいような大きな声を出した。
   *
「脱いでいただきます? スズキさん」
 トヨナカ社長が濡れた目で、真っ直ぐに見詰めてくる。
「いや、しかし……」
「ウノさん! こっちに来て、脱がしてあげてちょうだい」
 ウノ秘書が嬉々とした様子で、横に来て、スズキのスーツを脱がし始めた。彼は、相手が社長らということもあって、されるがままになってしまった。
 裸になった上半身を見た、トヨナカ社長は、
「注文通りね、立派な体毛! 肩にまでヒョロヒョロと毛が生えているじゃない」
 それを聞いたスズキが、
「ちゅうもんどおり?」
「そうよ、あなたは、ワタクシたちに発注されたの。いやかしら?」
「えええええ……」
 スズキが絶句していると、トヨナカ社長がシェーバーのモミアゲを刈るためのカッター部分を出し、電源を入れた。
「キミ、手は後ろで組んでおいてね! 長い毛は、まずは短くしてとお……」
 スズキは、乳輪周りも毛だらけであったが、それらも全部綺麗に刈られてしまった。肩や胸や腹の毛を落としながら、彼女は、
「どうしたの、そんな変な顔して。毛を剃られてるだけじゃない。もしかして、恥ずかしいのかしら。ははッ、確かにヒツジみたいよね、躯中の毛を取られちゃうなんて」
 スズキの肩に手を置いているウノ秘書が、本当に面白いという風に、
「キャッ、キャ……。シャチョー、ヒツジは受けますね」
 しかし、スズキには怒りの感情は湧いてこなかった。ウノ秘書の手の温度を感じていることもあって、妙に昂奮し始めていた。
 自身で思った、これは性的な昂奮ではないかと、ヤバいと。
 思えばおもうほどに、股間のものが硬くなってきてしまった。そして、坐っている自分の太ももを動かしてしまう。するとトヨナカ社長が、
「あら? もしかして……。ウノさん、ちょっと確かめてみて! スズキ君、男性自身を大きくしちゃったみたいよ」
 明け透けな彼女の言葉に、スズキは強い昂奮を抑えられない。
 ウノ秘書が、スズキの股間に手を伸ばしてきた。布地越しに指が当たる。
「ああッ」
「キャハッ。社長、この人、ホントに大きくしてますよ。しかも、かなり大きそう」
 トヨナカ社長は、そんなことは何でもないという感じで作業を続きながら、じゃあ、咥えてあげてちょうだい」
「はい!」
 スズキは、一瞬『まさか』と思ったのだが、ウノ秘書は本当に、彼のズボンを脱がし、ボクサーブリーフまで脱がそうとする。
「ほらッ、ちょっと脱がしにくいです」
 彼は言われるがままに、腰を少し上げて協力する。そうやって、彼は全裸になってしまった。
   *
 天井を向いた、スズキの肉棒が姿を現わすと、ウノ秘書はペロペロと、その先っぽを舐め始めた。
「ああ……」
 彼が声を漏らしてしまうと、トヨナカ社長が、
「キミ、今、会社の会議室で体毛を剃られてるのよ。その状況で、こんなにチ●ポ勃てちゃって、たぶん変な人よ、キミ」
「へ、変な人……」
「そうよ。たぶん、変態」
「うーん……」
 スズキの耳の奥には、『ヘンタイ』という音がとても甘美なものとして届いた。股間のものは、更に硬くなった。
「ああ、ガチガチになりました、社長!」
「ホントね」
 ウノ秘書が、肉棒を片手で上下に強く擦すり始めたのだ。
「ああ、で、出てしまいます」
 トヨナカ社長が、ウノ秘書を制して、
「ちょっと待ってッ。出させてあげてもいいけれど、こうしたらもっと気持ちよくなくて?」
 美人社長の舌が、スズキの乳首に触れる。ペロペロと舐められる。胸が張り詰めるような快感が襲ってきて、股間にも刺戟がほしくなる。ウノ秘書は今、手を止めたままである。
「あーん、あん、あん」
 スズキは腰を動かしてしまう。トヨナカ社長が、やさしい声色で、
「うーん? うん? どうしたの……。チ●ポも舐めてほしいのかなあ?」
 彼は、たまらず、
「は、はい。お願いします!」
「しょうがないわねえ。いいわよ。ウノさん、乳首を舐めてあげて」
 彼女らは位置を交代すると、社長は肉棒を頬張り、秘書は乳首を舐めてきた。
 ウノ秘書がクリクリとした目を向けて、問いかけてくる。
「気持ちいいですか」
「はいー」
「出そうですか」
「は、はいッ」
 実際、射精に向かう予感がもうしていた。だから、トヨナカ社長が、顔を上下に激しく動かすと、
「ああ、出ます」
 またたく間に体内の粘液が昇ってくる感覚があり
「出るうッ!」
 美貌のトヨナカ社長の口内に、発射したのであった。
「はあ、はあ……」
「キミのこと、気に入ったわ。今度、ウチの会社に遊びに来なさい。いろんな商品を試させてあげるわ。あなたにしかできない試験があるのよ」
 トヨナカ社長の言う『試験』とは何だろうか、そう思いながらも、自分だけが会議室で全裸という状況に、またムクムクと股間を大きく熱くしてしまうスズキであった。
   (「ヒツジ」おわり。この作品は登場する固有名詞を含め、完全なフィクションです)

ヒツジ

ヒツジ

官能小説。約11枚。

  • 小説
  • 掌編
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted