お人好しは お自悪し

マチミサキ

あっはは。

明日、
早朝からの当直番を
代わっちゃいましたよ。

すべてが無駄とは言いませんが
結局
休日出勤です。

なにしろ
職場に家が一番近いのが私なので。

しかし!

それが
当直を代わる理由になりますかね?

夕方の会話

ズル『どうしても出られなくなっちゃいまして…』


『台風の日に代わる人なんて居ないでしょ?』

ズル
『ええ、色々と当たってはみたのですが…』


『そりゃ無理でしょ?解らない??』

大ズル
『もう、どうしようもなくて…
出るしかないなら進退も考えています…』


『前も同じ事言ってたよね?』

スーパーズル
『もう、マチさんしか…頼れなくて…』


『でも普段、私の挨拶無視したりするよね?』

クソズル
『え?!そんな事…?なィでス…スミマセン』

エトセトラ

と、言う訳で
彼の代わりとして
仕事のピンチヒッターにはいりました。

今頃は
ペロリと舌を出して
ほくそ笑んで居るでしょう。

すべての出世を諦めた
ダメ人間というのは
本当にタチが悪い。

周囲に迷惑を平気で振り撒き
それでも
けして
辞めないのはタフな精神力に
よるものかと。

あーあ
せっかく
自宅に色々と準備したのですが。

なんで
こうなるのでしょう。

絶対に恩は仇にしかならないのに。

神様って本当に居るのでしょうか。

たぶん居ません。

居たらもうとっくに
宝くじが当たっているはず。

高額当選でね。

最悪でも億クラスで。

これで
世間一般で見れば
あきらかに
ズルの方が幸せな家庭を築いているのですから。

何度も言いますが
私の努力というのは

【ズルが幸福になる為の努力】
であり
【私自身が幸福になる為の努力】
ではない。

何かと貧乏クジを引きがちな
あなた!

私みたくなっては
いけないかもしれませんよ。

気を付けて下さいね。

あーあ
ズルの家
ぶっ潰れて
屋根とか吹き飛んで
一家で○○ないかなあ

いや、
やっぱりいいです。

不幸を望んではいけない。

実際
そうなっちゃうと
寝覚めが悪いし。

私の場合
舌とか出せないので。


はーい!

と、いう事で翌朝
ただいま5:00

まだ
雨も風も穏やか。

もう職場です。

どういうわけか
昨夜からの引き継ぎをする筈の人が居ません。

しょうがないので
1人で黙々と作業していたところ
コンビニ袋を持って
馬鹿野郎がようやく登場。

『すみません!朝飯を買いに行ってました!
どこも品薄で大変でしたよ!』

『・・・朝のルーチン、代わりにやっといたよ。
電話も鳴りっぱなし。』

『なんかスミマセン』

しかし
これでもセルフ占術によれば
私の運勢は最高潮の波に乗っている。

気の赴くままに
やることなす事全てがプラスに成る、
とでている。

通常の五割増しで。

・・・ホントか?

って思いますよね。

どこか診間違えたかなぁ。

いや、信じよう!
きっと良い事ある!!

仕事抜け出しコンビニマンに
状況を訊いてみました。

最寄りで
最も大きい駅前コンビニの棚には
菓子パンが幾つか。

水も二リッターペットボトルが幾つか
残っていたそうです。

弁当やパスタは
普段と変わらない。

JR電車もバスもまだ動いてるし
タクシーも沢山居たそうです。


ただいま7:30

一応仕事とはいえ
もう今のところやることは無い。


なので
上役に電話

こんな
舐められっ放しの私でも
一応は管理職なので。

この場に居る中でのトップはおそらく私。

何人か出勤している人達の運命は
私にかかっている。

ので。

何かと面倒になりそうなので
録音をしながら
私が連絡をとれる
一番上に報連相し
私得意の詐欺口調であれこれ言いまくり
確約の取り付けに成功。

私の判断で
様子を見て
全ての業務をストップし
全員を帰宅させます。

と、いうか
もうほとんど帰らせました。

今居るのは
私を含め
徒歩でも帰宅できる四名のみ。

私はともかく
他三名も一刻も早く帰宅させなくては。

こちとら
後で
彼らの御家族に

『あの時ッ!あの時、帰らせてさえくれればっ』

報道陣
『責任者としてどうお考えですかッッ?!』

パシャッッ
パシャパシャッッ

やだそんなの。

私は命など重く考えていないタイプですが

預かってしまった命にたいしては
たて座UY星より重い。

かと。

かつて
望んだ理想には届かなくても
それに近い存在の上司ではありたい。

その為の努力はしなければならない。

それが上に立つ責任と矜持。

11:00
かなり
雨風が勢いを増してきました。

無事
皆を帰らせ
今、在社しているのは
私と守衛さんのみ。

13:30
帰宅しました!

ここでおかしな事が幾つか。

未だ納得出来ない。

すべての従業員を帰るのを見守り
機器をたち下げ
各所チェック見廻り

守衛さんはお泊まりになるそうで
ご挨拶をし、
最後に
今日の休日出勤者達の実働を端末へ

うーん、

早く帰らせたとはいえ
これは
社の都合であるからして

やはり

全員一律
7:50分のお手当ては付けねばなるまい。

つけ忘れると
後々まで禍根を残しかねないので
キッチリガッチリ
チェック!

そして
後回しにしていた
私の分も付けておかないと!

・・・

端末に私の名前がない。


なんでやねん

プライベートのところ
悪いのですが

経理課の同僚に電話

…繋がらない

ならば

総務課のとこ!

プルル

出ました!

『あのさ、実務記録のところに私の名前が
ないのだけど・・・』

『マチさんのはないよ!組合員じゃないもの!』

『はい?!』

『マチさんの職だと非組合員になるから
休出とか残業はつかないの!!
説明したじゃない!!』

『・・・』

いや、残業がつかないのは知っていましたが
休日出勤手当てまで?

働き損??

そして
こうして怒られてるの???

『モウイイヨ・ワカッタ・ワルカッタネ』

一切感情を込めない声でそう謝罪し
そっと電話を置き
数秒後
ゴミ箱をフルスイングで壁に叩きつけ
帰ってきました。

これだから
年俸制とか嫌なのですよ!

こういうの
ちゃんと
来年の更新に反映されるのか?

むしろ
休日に出勤するなど
自己管理がなっていない!

とか
説明を受けた気がする。

なんだこれ

まったくのタダ働き

こうなれば
全員道連れ

すべての残業はリセットだな!

みんな
実質
二、三時間しか会社に居なかったんだから
当然だな!

1人あたり
二時間でも上等だろ!!


・・・


しかし
それが出来ない。

はあ疲れた。

台風で日本中
ぶっ潰れて
全員
○○ないかなぁ

とか
思っちゃいけませんよね

反省
反省

あー、イライラする…。

15:30

お部屋の中です。

すべてのカーテンを固定してしまったので
外の様子は判りませんが
窓に打ち付ける豪雨の音が凄い

しかし!

窓そのもののグラツキは一切無し。

なんという安心感。

せっかくセットアップした
防御カーテンを開けてみたい衝動に駆られる…。

サッシにも水は溜まっていない。

おおう
いま正に
また豪雨が打ち付ける音。

しかし開けてはならない
牡丹燈籠のようなものでしょうか。

私は騙されない。

うーん
海に浮かぶ
海底油田の基地
プラットホームがハリケーンに遭った時って
こんな感じなのですかね。

動画サイトでもありますが
プラットホームとか灯台に大波が打ち付ける
映像ってシビれますよね。

大自然の脅威に人間の叡智が
立ち向かって善戦しているみたいで。

大時化の海を闊歩する
ジプシーデンジャーにも乗ってみたい。

そして
職場を叩き潰したい。

プラズマキャノンを撃ち込んでみたい。



17:00
15時頃の勢いとあまり変わりませんな。

なんの不安もありません。

ご飯にしましょう。

冷蔵庫がパンパンです。

何を食べようかしらん。

ここはやはり
生肉から!

ともかく停電に備え
ご飯は多目に三合炊いてみました。

豚バラ…

パックに収まっている形状のまま
垂直に包丁を入れ三分割

こちらを
フライパンに油を引かず
豚バラの脂だけでこんがりと焼いていきます。

そうそうひっくり返しません。

片面がカリカリ気味になった所で
ようやく
裏返し
今度はほんの数分で大丈夫。

平皿を用意

この平皿に
下ろしニンニクを薄く伸ばし
生醤油を回しかけ

この上に焼いた豚バラを乗せます。

これだけです。

こちらと熱々ご飯と
千切りキャベツ&トマト乱切り

お酒は無しで
キンキンに冷えた炭酸水にカボスを絞ったもの

この組み合わせが旨い。

ああ、ちなみにご飯は
麦ご飯にしてみました。

台風といえばコロッケ的なイメージも
ありますが
こんなのも悪くないです。

それと
さっきムカムカしながら作成した
プリンもそろそろ冷えてくる頃。

プリンはバニラさえ加えず
玉子と牛乳だけ。

シンプリンです。

どちらもかなり良い素材なので
この上にブランデーを加えたカラメルを
かければそれで極上。

普通はカラメルを先に仕上げ
プリン型の底に入れてから
プリン液ですが

私のは逆。

プリンを冷やしてから
カラメルを作り
回しかけます。

飴掛けほどパリパリさせるか
トロリを掛けるかは
その日の気分しだい。


19:00

慣れてしまったのか
それとも
本当に弱くなっているのか

窓を叩く雨も
ほとんど気になりません。

いやいや
油断は禁物。

それと
昼間の怒りも満腹感とともに
だいぶ薄らいできました。

24H換気システムを止めているせいか
かなり蒸し暑いです。

台風時に換気扇を使わないのは基本。

排気より外部の
勢いが強いと雨風が入りやすくなる上に
スリット、フィン等の破損にも
繋がりかねない。

ニュースを観るに
都内、首都圏でも停電があったそうですが
有難いことに
私のマンションではこれも無し。

ガスはもう元栓を閉めていますが
水道も異常なし。


21:00

どうやら
少し前がピークだったようで
緩やかに
雨風が弱くなって行きます。

ときおり
強く
断末魔の様に聞こえる暴風も
ハッキリと
その間隔が広くなっています。

どうやら
ここまで

ただ
降り続いた雨が流れ込み
河川が一段と増水し
荒れるのは
容易に予想できます。

河川でなくても
低い所なども危険。

街なかでも
ようやく持ちこたえていた看板などが
何かの拍子に
頭上から落ちてくるとも限らない。

まだまだ
安心は出来ません。

さらにいえば
多くの店舗が臨時休業との事で
天災を悪用した犯罪が起きる可能性も高い。

そういったものに巻き込まれぬよう
要注意ですよ。

けして
多少

弱くなったから♪

などと油断して
安易に台風見物などに出掛けませんよう

ご注意下さいね。

瓦が、壁が、車が、
外に忘れ物が、

と心配なのも分かりますが
今は我慢した方が
おそらく正解。

木登りは降りる時が一番危ないのですから。

21:30

とか
余裕ぶっこいていたら
とんでもない!

建物、
マンションそのものが揺れております。

今日イチです!!

しかも
風が窓正面直撃っぽい音!!!

全然角度ついてない!!!!

こわあああああああ━━━━━━━━━ッッ

しかも
カーテン揺れてる?!

ってことは
少なくとも
隙間から
風が吹き込んでいるということ。

しないけど
当然
いまもし
窓開けたら
窓ガラスも部屋中も吹っ飛ぶと思う!!
行き場のない
通り抜けない
袋小路の風ってのは
とても危ないのです。

こういった場合に風の応力が
一番作用するのは

実は最奥かと思いつつ

その多くの場合に置いて
中央位置なのですね!

豆知識です。

つまりは
真ん中の辺りの壁よりが最も危険が高い。

覚えておくと
何かに役立つかも。

これは
本の知識ではなく
私の実体験によるもの。


住んでいた場所にあった小屋が
扉のない小屋で

なぜか
奥ではなく
壁の中程が吹き飛んだのです。

奥の壁はまったくの無事。

強度的には
むしろ
奥の方が弱かった筈なのに。

不思議なものですね。


22:00
あまりにも
窓がミシミシ言いだしたので
予定通り
角部屋を放棄し
窓のない部屋へ緊急移動

これは凄い!

移住してから
聞いた事の無い音がし
サッシ溝にも水が溜まり始めています。

なんとなくではありますが
風呂場、トイレが一番安心な気さえ
してきております。

あ!
いま一瞬照明が消えました!

これは
停電になるっぽい!

保冷剤を冷凍庫から冷蔵室へ!

ライト準備!!


23:30

今のところ
停電にはなりませんでした。

しかし
いまだ雨風はパワフル

でも
角部屋を離れ
我が家防災対策本部室へ本拠地を移したせいか

安心感があります。

マンションに限らず
一戸建てでも
窓のない陽当たり、風通しの悪い部屋

と、いえば
あまり良い印象は無いかもしれませんが
なるほど
こういった場合には役立つものです。

なんでも
見方とは一方方向からでは
駄目なのですね。

ところで
この部屋は
マンション通路に近いせいか

バッキン!バッシャーン!!
的な
外の破壊音がよく聞こえてきます。

このマンションは
商店街の大通り沿いにあるので
おそらく
ロールシャッターだの備品だのが
対策空しく
吹き飛んで大暴れしているのでしょう。

ちなみにマンションのドアは
鋼鉄製なので
ガラス窓とは違い何の心配もありません。

飛来物が例え自転車の直撃でも
充分に耐えうる。

まあ、ここは
高層階なので
そうそう飛来物は届かないでしょうけど。

その代わりに風がとにかく強い。

そのうち
ドロシーとか飛んできそうな。

オーバザ・ラインボー

とか口ずさみながら。

まあ
あちらは台風ではなく竜巻でしたっけ?

じゃあ
メリーポピンズ先生は?

私もどうやら
だいぶ余裕が戻ってきたよう。

今日は朝が早かったせいもあって
かなり眠くなってきました。

こうしているうちにも
少し目が霞んでいます。

童話、物語風にまとめるならば

暴風雨
ボーフーウー

ブーフーウー

ですか。

ブーは藁、茅葺きで
フーは枝、木造かな

そしてウーはレンガ
いわば鉄筋といった感じなのかな。

ともかく
今のところは
この鉄筋マンションには
暴風雨の狼は手も足も出ないようです。

いくら
息を吹き掛けても。

うん、
そろそろ寝ても大丈夫かな。

また
起きれたら
書き込みます。

皆様もお気をつけて!

では
いったん
おやすみなさい。

お人好しは お自悪し

お人好しは お自悪し

台風の日 実況報告に移ります。

  • 随筆・エッセイ
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-10-11

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

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