⬛︎朗読詩「犬と銃弾」

 
 
獣の眼で、世界中を睨む彼を
僕はころさねばならない
 
鋭角なままの瞳で、荒野を駆け巡る彼を
僕はころさねばならない
 
*
 
高架下での話
 
*
 
たじろぐ間もなく
その銃口を彼に向けたのならば
躊躇いなど一番の禁物なのだから
 
その、いきりたったものを
見てはならない
 
あつく、
脈々と息づく
 
彼の眼以外のすべてを
見てはならない
 
そのまま
右足から
こいに落ちてしまう
 
*
 
 
獣の眼で、世界中を睨む彼を
僕はころさねばならない
 
鋭角なままの瞳で、荒野を駆け巡る彼を
僕はころさねばならない。

⬛︎朗読詩「犬と銃弾」

⬛︎朗読詩「犬と銃弾」

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-10-08

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