舟からの手紙
新月の晩は舟が無い……
手も届かない、
遠くの方から眺めてる。
あれからとても心配だったから。
君を気遣い見守っている。
ぼくから見える君の影。
ぼんやりだけどよく見える。
この舟は気まぐれで、
無くなる時はお休みしている。
また、舟が現れると、
君のために眺めている。
今日はお疲れ様、
明日はどんな日になるのかな?
ぼくを気遣い見守られた日の様に。
今度はぼくが見守っている。
三日月の舟に乗り、
空の上から見える君。
月明かりの下だからよく見える。
ぼんやりだけど、よくわかる。
天国と言う、
遠くの方から眺めてる。
月明かりの下の君へ、
読まれることのない
手紙を書いている……。
舟からの手紙