夜の世界からの脱出~敵からの救いの手~

ヤリクリー

注意事項
①米印はト書きです。読まないでください。
②カッコ内は読んでください。
③男性4人と女性1人の、5人声劇です。
④作者は、ホストクラブや執事喫茶がよくわかっておりません。その点はご注意ください。
⑤大人の内容を含んでいる可能性があります。18歳未満の方はお気を付けください。

夜の世界からの脱出~敵からの救いの手~

〔登場人物〕
男性:義直、雅樹、竜二(りゅうじ)、拓斗(たくと)
女性:麻生(まお)


(※これは、義直が“スリーピングボイス”に入る前のお話。つまりは、“ナイトディスタンス”に所属していた頃のお話。)

麻生:アンタ、ここ最近どうしたわけ?竜二に人気をガッツリと奪われているみたいね。

まるで、路頭に迷っている失業者みたい。

義直:!!(怒)

麻生:何よ?その態度。店長に向かって、そのような態度はおかしいんじゃないのかしら?

義直:“うっせぇ!!”

竜二が来る前までは、ずっと俺が人気ランキングのトップに君臨し続けてたじゃないか!他のホストが新しく入ろうとも、俺がずっとトップだった。
…なのに、ヤツが入った瞬間、急にアンタは眼の色を変えた。まるで、“ヤツの恋人”のように。デレデレデレデレ。

麻生:別にいいじゃない?私の勝手なんですし。

義直:それにしても、“俺を含めた”他のホストたちよりも厚遇されるのは異常だとは思わないのか?

麻生:…知らないわよ、そんなこと。(※プイッ)


(※ここで、2人の話を聞いていた拓斗が口を開く。)

拓斗:何が知らないんですか?

“何を知らないというのですか?!”

麻生:拓斗、キミは知らなくてもいい話なの。私と“コイツ”の2人だけの話。

義直:(BBA、テメェ…。)

拓斗:何だか、彼に溺愛(できあい)してしまっているようですね。果たして、店長と彼がどのような関係なのか。私にとっては知ったこっちゃないことですから。

…ですが。

麻生:まだ何か文句でも?

拓斗:ありますとも。

“ホストを奴隷に使うな!!”

麻生:あ!
アンタ。今、口にしてはいけないことを出してしまったようね。

拓斗:そりゃあ言いますとも。

“他のホストが身体を壊しながら店長のためにプライベートを潰しながら勤務している”と。
辞表を出せば、すぐに店長は罰を与えますからね。辞めたくても辞められない、悲しい理由がある。


竜二:“ボクのために働いてくれるんだって?!嬉しいなぁ~♪”

ね?まおちゃん♡

麻生:そうね♪リュウちゃん♡


(※この2人、完全にその関係なのであろう。拓斗と義直がブチギレる。)

義直:“おい、リュウジ!!お前早く仕事戻れよ。声をかけられているんなら、すぐに客のところに行けよ。

これで客足が遠のいたら、お前のせいだぞ!”

竜二:はて?一体、何のことやら。

義直:“俺は、接客中に店長に呼ばれたからここにいる。お楽しみの途中に呼ばれたんだ。

だが、お前はいくらご指名を受けても足を運ばない。VIPや金持ちでないと対応をしない。しかも、最初の数カ月の応対訓練を全くせずにコレだから、不正でさえも気にするさ。”

竜二:どうぞご勝手に。

義直:(テメェ…。)


(※ここで、拓斗の口からとんでもない事実を口にする。)

拓斗:義直さん、そりゃ好待遇をするしかないですよ。

義直:というと??

拓斗:実はあの2人、

“実際に付き合っているそうですよ。
しかも、交際して2年とか。”

義直:“嘘だろ?!”

麻生:ま、バレちゃ仕方がないわね。

竜二:“ナイトディスタンスは、我々のモノなのさ♪”

義直:(あのキザ野郎…。)

拓斗:あ、ボク、ここ辞めるんで。店長。

こんなカップルの手中に収められるなら、1人で羽を伸ばした方が充実すると思うので。

麻生:わかったわ…。

…って、ええ?!

拓斗:辞表は、他のスタッフに渡してあるので、後で届くと思います。

では。

竜二:“待つんだ!拓斗くん!!”

拓斗:無駄な演技は結構ですから。

(ナイトディスタンス?んなもの、クソくらえだ!!)


義直:そりゃあそうですよね。こんな状況ではやろうにも乗り気になれませんから。

麻生:なら、義直。あんたに1つミッションを課す(かす)わ。

“スリーピングボイスという執事喫茶を潰して、我が店にさせなさい!”
当然、“アンタ1人の力でね。”

義直:はぁ?!なんで急に…。

麻生:つべこべ言わないで!!

今は深夜の2時だから、今日の夕方あたりにさっさと店をジャックさせてきてね♪

竜二:ま、“元NO.1ホスト”ならそれくらい余裕ですよね♪

義直:(あのキザ…。マジで殺したくなってきたわ…。)

…あぁ、いいとも。

麻生:なら、今日はもうおしまい。

“早くアソコを潰して!!”


(※それから時間が経ち、午後5時。スリーピングボイスに到着。)

義直:ここが渦中の店か…。楽しそうな声がするなぁ~。
(羨ましいなぁ~。(´・ω・`))

…違う違う!“この店をジャック”するのがミッションだったな。
やるとすっか。


(※義直、現場に突撃。)

義直:こんにちは。

雅樹:?

どちら様でしょうか?

義直:(あ!ウィンターカップの時の決勝戦の時のキャプテン!)

あら?お久しぶりのようですね。

雅樹:あのぉ…。

義直:あれ?本当に、私のこと覚えてないんですか?

“ウィンターカップの時、戦いましたよね?”

雅樹:…あ!思い出した!!

決勝戦の時の主将!!

義直:そうです♪

雅樹:それで、要件は?

義直:簡単な話です。

“ここを、ホストクラブにさせてもらおうと思います。”
語弊を招く言い方をすれば、“我が店の新店として利用させていただきます。”

雅樹:?!

“勝手に他人(ひと)の店になる?!冗談じゃない!!”

義直:まぁまぁ、そう怒らずに。

“ホストとして、お嬢様を満足させる”。それだけですから。


雅樹:!!!(怒)

(※雅樹、ついにキレる。)

雅樹:テメェ!!何が“お嬢様”だ!!
夜の世界で“お嬢様”っつうもんは許されねぇんだよ!!

義直:まぁまぁ、そうヒートアップせずに。ね?

雅樹:おま、本当に人の話を聞いとるのか?!お前はいつも他人の話には耳を貸さないんだよな。

だから、就職してもすぐにクビ宣告。バスケも上手く行かなかったそうだな。
だから、しゃあなしに今の世界にいる。人を盛り上げるのが得意だからこの世界で成功し、甘い汁を吸い続ける。

“…あいかわらずだよ。”

義直:…お、お前も俺と似た境遇じゃn…。

雅樹:“義直!!!”


(※雅樹が義直に強烈なビンタ。)

義直:!!

雅樹:確かに、似た境遇なのかもしれない。

だが、俺とお前ではここが違う。
“完全にその世界から離れてしまってはいない”ということだ。俺は、知っての通り“元執事”さ。24時間365日、年中無休で付きっ切りだった。それを辞めたは辞めたが、“完全撤退”をしたわけではない。今も、ある意味ではあるが、執事として活動をしている。何なら、それのための訓練を今もなお、毎日欠かさず続けている。だから、こうやって成功をしている。

“お前、そのうちデジャヴを見るぞ。”
周りを見れば、一発さ。

義直:…。

雅樹:な?周りを軽く見るだけでも危険な感じがするだろ?
お前は、今もきっと現在の職場で同様の状況になっているはずだ。

義直:“頼む!!俺をムショ送りとか御用とかはやめてくれ。更なる地獄はもうごめんだ…。”

雅樹:なら、“1つ条件をやる。”

義直:何でもいい!

“言うことは聴くから!!”

雅樹:あ、言ったな?!

義直:あぁ、言ったさ。

雅樹:なら、条件を与えよう。

“この俺に従え”

義直:あぁ、従うとも!
“ここで働くとも!!”

ただ、5日間の猶予がほしい。理由は簡単さ。今の職場に辞表を出すためさ。それの時間にしたい。
他に言うことは、“俺は禁煙者”だし、“薬物も使っていない”。薬物に関しては、警察が毎回調査をしに来るし、身体検査もされているから、そこは気にしないでほしい。何なら、その証拠となる検査結果も出す。

雅樹:実に用意周到ですね。

わかりました。
“ここでの就労を認めます。”

義直:“雅樹さん、お願いします!!”

雅樹:“こちらこそ、よろしく。”

(※ナイトディスタンスに戻る義直。)

義直:店長、竜二さん。

麻生:ん?結果はどうだったかしら??


義直:私、“ナイトディスタンスを辞めます。”辞表、受け取ってください。

竜二:“急に何を言うんだね?!ミッションが残っているはずではないか!!”

義直:申し訳ありませんが、私自身、今の仕事についていけないことが今回の件でわかりました。これ以上働いても何も変わらないこと・悪化していくことは目に見えているので、ちょうど良い機会だと思い、辞めさせていただきます。

他のメンバーには既に伝えてあるので、そこはご安心を。


麻生:“…勝手に辞めたら?

ただ、その先どうなっても知らないから。”

竜二:“私も、一切責任を負いませんから。”


義直:“そりゃどうも。”

では、これにて。


(※その日、義直はナイトディスタンスを辞めた。
暗い世界から明るい世界へ。)

雅樹:それじゃあ、お手並み拝見と行こうかな?

義直:あまり期待はしないでください、お願いします。

雅樹:“冗談だよ♪”

義直:…。

雅樹:ほら、“お嬢様”がご来館されたよ。早く担当の部屋へ。

義直:“了解しました”

夜の世界からの脱出~敵からの救いの手~

夜の世界からの脱出~敵からの救いの手~

執事喫茶シリーズのスピンオフ作品最新作!今回は、”義直”が主人公です。元々、ホストクラブで働いていた彼。後にスリーピングボイスで働くわけだが、その”ホストクラブ時代の様子”を描いたのが今作。執事喫茶の7号店と関係してくるので、気になったらそちらも要チェック!

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 成人向け
  • 強い反社会的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日 2019-09-25

CC BY
原著作者の表示の条件で、作品の改変や二次創作などの自由な利用を許可します。

CC BY