仏の道

仏の道

お爺ちゃんの声がした……

人生の師匠から。


人は、血ヘドを吐く努力で得たものが有るか無いか、生まれながら持っている特殊な能力が無ければ、死だけをひたすら待つ時間と浪費を無駄に生きる動物だ。

お彼岸を迎えた爺ちゃんの墓の前、
去年とは違う環境と考えのぼくにお爺ちゃんが、そう言った様に聴こえた。

お爺ちゃんは血ヘドを吐く努力をしたの?
と聞いた。

お爺ちゃんは、
いや何もしていない。
ただ、皆んなが幸せになる様にどんな時でも笑顔で居たんだ、と言った。

牧の木で囲まれたお寺の墓地、
お爺ちゃんのお墓の近くだけ、牧の木の下で彼岸花の色が真っ白に光って咲いていた。

仏の道

白く光る彼岸花が笑って光っていた。

仏の道

明日はお彼岸です。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • ファンタジー
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  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-09-19

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