煙草まで 辿ろうとした
安息を欠いた湿りのない日々の唇で
なぜ舌を差し混ぜる衝動が宿るでしょうか
ずっと柔らかく伝わる温度を忘れた身体で
どうして抱かれ方をけなげに投げ出すことが出来ますか
今もこうして訥々とする予期への怖れの言葉で
どうすればその時に名前を心強く呼び果てることが出来るでしょうか
震えながら
煙草まで
辿ろうとした
煙草まで 辿ろうとした
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