風あざみ
風あざみが来るぞー
♪ 夏が過ぎ……
もう来たのか?
ねこがそっと呟いた……
風あざみの露雫、
静かにそっとやって来る。
誰が最初に気付くかな?
子どもたちには内緒だよ?
あと何遍か運んでくるよ、
まだまだ暑さは続くから。
いたずら好きな風あざみ、
いつの間にか止んでいて、
音も無いまま降り出している。
いたずらとは知らない大人たち、
秋の知らせと旬のもの、
急いで頬張り衣替え。
大きな鍋と厚手の長袖、
今度の日曜日には用意しようと。
ねこはいたずら知っている、
もう風あざみがやって来たかと。
板の間で寛ぐのも、
そう長くは続かない。
暑い時には使われない、
チグラに体を丸めてる。
昼夜は地球の裏表、
それ程ねこには辛い時。
風あざみは雫の遣い、
秋という風を運んでくる。
暫く風は止みそうにない、
ねこはそう呟いた……。
風あざみ
もう少しでコタツが要るな……