葉月

酸化マグネシウム

葉陰に佇むあのヒトとの約束。

 叔父さんが亡くなった。三十五才だった。

 叔父さんは母のすぐ下の弟で、樹医として働いていた。その特殊な仕事内容について話してくれたことはほとんどなかったけれど、とても植物に詳しくて、頭が良くて、優しくて、楽しい人だった。よく笑う人で、目尻の笑い皺がいまも目に浮かぶ。休みの日は、庭の手入れをしているか、ゲームをしているかで、ほんとうに出不精な人だった。幼かったわたしと従兄は、引きこもり引きこもり、と忙しさも知らずにからかっていたものだった。

 大好きだったし、わたしの最大の理解者だった。そんな人を、こんなにも突然に亡くすなんて、まったく考えていなかった。

 知らせを受けたとき、わたしは補習を受けるために学校に来ていたのだけれど、そのまま気分が悪くなってしまって、気がつくと自分の部屋のベッドの上で膝を抱えていた。部屋のなかは暗く、日付も変わっていた、制服のままずっと踞っていたらしかった。膝にかかったスカートの裾が冷たく濡れている。


「桐ちゃん、蚊にさされるよ」

「線香たいてるから大丈夫、」

 通夜の前日、親族が故人宅に集まって、夜通し語り合い、故人との最期の別れをする慣習がある。わたしは来たくなかった。叔父さんがほんとうにいないことを認めてしまうのが怖かった。冷たく横たわるその人を見たくなかった。

 縁側からあがって、そのまま、膝をかかえて、座り込んでいた。

「暑くない?アイス持ってこよっか」

「……いい、食欲ないから」

 従兄の楓くんはわたしのふたつ年上で、なにかと気にかけてくれる。今日は特別ひどい顔で伯母さん達に混ざって忙しそうにしているようだった、わたしも動かなければいけないのだけど、どうにも頭がうごかなかった。なにも考えられない、多少パニック状態なのかもしれない。

「そんなに塞ぎ込まなくても平気だよ、あの人はまだ病院にいるみたいだから」

 見なくて済んだ……少しだけホッとした自分がいた、楓くんは、どうして平気そうな顔でいられるんだろう、

「な……なんで、叔父さんは……」

「桐ちゃん、やっぱなんか飲んだ方がいいよ、声、嗄れてるよ」

 麦茶出すから、といって楓くんは台所へ行ってしまった。誰も、叔父さんの死因を教えてくれない。ふと、庭にある大きなケヤキの木を縁側から見上げた。青々と繁った葉と木漏れ日が描く影が夏を感じさせている。お盆に入る頃の、昼下がりの音と匂い。例年通りの残暑……、違うのは、

「桐ちゃんはなにがあったのか知らされてないんだね」

ひととおりの仕事がおわったのか、それとも抜けてきたのか、麦茶のコップをふたつ持って楓くんは隣に座った、暑そうに首筋に汗を浮かべている。

「なんで死んだの、なんで突然、元気だったよね、夏休み入ってすぐ楓くんも遊びに来てたでしょ、……あの話ほんとだったのかな…」

「わかんない、俺も教えてもらってないから」

 それきりお互いに黙り込んで、蚊取り線香が燃えていくのを見ていた。


 叔父さんには生まれつき左手の薬指と小指の先がなかった。

「叔父さんどうして指が短いの」

 幼いわたしは自分にあるものが相手にないということが不思議でたまらず何度もこの質問をして彼を困らせた。いつも笑いながら、なんでだろうなぁ、としか答えてくれなかったけれど、指に関してあまり不便そうにしているのを見たことがなかった。困ってもいないし悲しんでいるわけでもない、それが叔父さんの当たり前であって、なんとも思っていないのだと気付いたときから、もうそのことには触れなくなった。

 少し指が細めで、爪がきれいな、叔父さんの手を思い出して自分の手を見つめた。

 そして彼に最後に会った日のことを思い出していた。

 七月下旬、いまからたった二週間ほど前の夕方。ふらっと叔父さんの家に寄ると、楓くんと二人でゲームに夢中になっていた。

「なにしてんの」

「ホラゲだけど……桐ちゃんもやりたい?」

 叔父さんは画面から目も離さずに聞いた。

「どういうやつかにもよるね、」

「ゾンビ」

 楓くんもおなじく画面から目を離さずに答えた。

「やらないよ……このスイカ食べていいの」

「切ってくれんのか、ありがとなー」

 自分で切るつもりがあったように言うけれども、どうせこうして誰かに切ってもらわないかぎり、食べるつもりもなかったのだろう。過疎状態の大きな冷蔵庫のなかに西瓜が半分無造作に転がされていた。

 西瓜を切り分けているあいだじゅう、文句を言いながらゾンビに怯えまくっている叔父の声は止まなかった。彼はけっこう怖がりなのだった。

「怖いならやめればいいのに……」

「百物語と一緒だよ、納涼、納涼……」

 そんな叔父を横目に楓くんは西瓜に塩を振りかけて、

「鳥肌たてといて納涼はないだろ」

と、神経質に種を除いていた。

「そういや、指の話、桐ちゃんにしてやんないの?」

「指……、ああ、楓にはメールで言ったんだっけね、そうだね、ちょっと怖い話でもしようか」

 ホラーゲームで十分に納涼できているはずなのにこの期に及んでまだ背筋を冷やそうと言う。意地悪にもほどがあるとおもって、わたしは膝を抱えるようにして座り直した。

「実は、俺の指先がないのは生まれつきじゃないんだ」

 思わず食べかけの西瓜を机に落としてしまった。先天的な欠損だとばかり思っていたから、指先を無くすほどの怪我を過去にしていたということが結構衝撃的だった。

「でも、怪我をしたとか切り落としたとかそういうことじゃないんだ」



 そこから先の叔父さんの話はなんだか不思議な話だった。

 叔父さんが暮らしているこの家は、築百年ほどの、洋館と日本家屋を足したような変な造りの古い家で、祖父母がはやくに亡くなり、兄弟も結婚などで早々に家を出てしまったため、唯一独身の叔父がひとり暮らしているのであった。

 どういうわけかわたしの物心ついた頃には親戚に男の人は、叔父と従兄を除いていなかった。楓くんのお父さんはわたしが二歳になる頃に事故で亡くなっているし、祖父は叔父が歩けるようになったのを見届けるようにして病気で亡くなっている。曾祖父は戦死しているし、その兄弟も同じようにして早くに亡くなっている。つまり、男性が早死にする曰く付きの家なのだ。これはそのとき言われるまで気がつかなかった。

 今日も、外の家の男の人、つまりわたしのお父さんや叔母さんの旦那さん、それから楓くんの三人以外、見渡すかぎり女の人しかいなかった。いままではそれをなんとも思わなかったけれど、いまはすこし怖く感じた。

 叔父さんはそれをこの家のいわくなのだと言った。みんなわかっているのに引っ越さないのは、面倒なわけではなく、引っ越せないのだとも言った。越そうとする度になにかしらあって話が流れてしまう。引っ越し先が焼け落ちたことすらあるらしかった。

 なぜそんないわくを持った家に住んでいるのかという話は、家が建てられた頃、百年ほど前に遡らなくてはいけない。先祖はこの辺りでいちばん大きな店を持った商人だった。荒物を売っていたとか、家具を売っていたとか詳しいことはよくわからない。なにか木を加工して売っていたようだ。田舎には珍しい西洋造りで、裕福なことは誰の目にも明らかだ。家を新築するのと同時に、若旦那の縁談が持ち上がった。相手は古くから付き合いのあった同業者の娘だった。結婚には申し分ない相手のはずだった。しかし若旦那には、想い人があった。近所の農家の娘だった。田舎娘のわりに器量がよく、働き者で、明るく、悪く思うものはあまりいなかったそうだ。

「だいたいこの流れで、なんで男ばっかり死んでいくのか予想がつくだろ?」

「若旦那が結婚断っちゃったんだね……」

「それだけならまだこんなことにはならなかっただろうね、もっと最悪だったんだよ」

 若旦那と農家の娘は、縁談が持ち上がる前から、結婚の話がどちらかに持ち上がったら、きっぱりと別れてしまうことを約束していた。商家と農家では釣り合わなかった、好きなだけではどうにもできないことがあるのをふたりはよく解っていたのだった。

 約束通りにふたりは別れを決め、縁談を受けることになった。しかし相手に想い人がいたことが伝わってしまったのだ。相手の娘はとても嫉妬深い娘だった。あちこちに探りをいれ、その事実をつきとめたらしかった。それを受け縁談を断られるかと身構えた若旦那であったが、事態は予想外の方向へ転んでいった。商家の娘が農家の娘を刺してしまったのだった。別れたとはいえ、自分以外に好いた女がいるのが許せなかったらしい。当然縁談は取り止めになった。農家の娘は一命をとりとめたが、それからすぐに遠方に嫁いでいった。若旦那は一度に二人の女性を不幸にしてしまったことに酷く心を痛めた。

「それだけならまだよかったんだけれど、縁談相手の娘さんは相当に世間知らずの箱入り娘だったらしくてね、逆恨みがすごかったんだよ」

 縁談を断られただけでなく心に傷を負わせたといって、娘はひどく若旦那を、この家を恨んだ。もちろんこちらとしては謂れのないことを喚かれているだけで、甚だ迷惑をした。彼女の家の人々も、後ろ指をさされて生きていかなければならなくなったのだから、気狂いの娘として、奥の座敷に幽閉し、腫れ物に触るような対応をせざるをえなかった。

 それからすぐに娘は首を吊って、恨み言を喚き散らしながら死んでいった。

「それって悪いのはそこの家のお嬢さんなんだよね……?そのひとのそんな逆恨みで、この時代までうちの男子がみんな早死にとかどうかしてるよ、」

「うん、そうなんだけどね、気のせいというにはちょっと死にすぎなんだよね。関連付けて考えないと恐ろしいよね。それに、呪いとか恨みに大層な理由なんかあるもんじゃないよ」

「利己的すぎてついていけないよ……」

 若旦那は娘が亡くなったことを聞いてまた心を痛めた。娘の言い分に辟易していたものの、今回の騒動は自分に起因するものがあるからといって気に病んでいた。縁談が持ち上がってもすべて断り、仕事だけを黙々とこなす毎日だった。

 世間がこの事件を忘れ、別のスキャンダルに夢中になっている頃、若旦那が大怪我を負った。木材を加工する鑿が腹に刺さったのだった。ありえない事故だった。奇しくもその傷の位置は農家の娘が刺されたときと全く同じ位置であった。周りにはだれもいなかった、若旦那が自分で刺したとしか考えられなかった。彼は虚空を見つめて誰かに謝りながら息絶えたという。このような事故が起こってしまったうえ、跡継ぎを失い、商家は店をたたむことにした。人々は娘の祟りと怖れた。

「家を売り飛ばして引っ越すことにしたそうだけれど、なぜか越せず、今に至る、と」

「それと叔父さんの指となんの関係があるの?」

「ああ、俺、その娘さんに会ったことがあるんだ、そのとき指をあげた」

 ……ちょっと意味がわからなかった。

「そこのケヤキの木の下にいたんだよ、ちょっと古風なワンピースで」

 叔父が十歳くらいのころの春休み、庭の植物採集に精を出していたところ、木の下に佇む見知らぬ女の人に出会ったという。この家は庭が広く、たまに知らない人が迷い込んだりもするので、普段なら気にもとめないのだが、その人があんまり悲しげな様子で佇んでいたものだから、つい声をかけた。

『道に迷ったんですか』

『……いいえ、大事なものをなくしてしまったの』

彼女は少し驚いたような顔を見せたが、ごまかすように笑った。

『落とし物ですか?』

『いいえ、わたし、謝りにきたのですけれど、その方にお渡しする手土産をなくしてしまって、このあたりで』

『ここへ来たことがあるのですか?』

『ええ、おまえが生まれるずっと前に』

 そのあと、探し物を探したのか、他のことを話したのか、叔父はよく覚えていないという。ただ、長い間一緒にいたことは確かなようだった。朝食を食べてすぐに出てきたのに、彼女と別れて帰ってきたのは日が沈んで数時間経ってからだったのをよく覚えているそうだ。その人が死んでいる人だということも、この家のいわくも全部その人に聞いたという。彼女は、浅はかだったことをとても悔いていたそうだ。

『あなたの力ではどうしようもできないの?こんなに反省しているのに?』

『大した理由もなく、後先のことも考えず、自分勝手に喚き散らした恨み言ほど、あとをひくものなのね。反省だけではどうにもならないことがあるの』

『僕はなにか手伝える?』

『どうだろうね……おまえに好いた人はいる?』

『……ぼく、花とか樹が好きだから、考えたことなかったし、気持ち悪いっていわれるから』

 その人はその言葉にころころと笑って、懐かしそうな目をしていた。

『おまえは優しいんだね、あの人に似ている。そうか、なら、わたしと一緒にいてくれることを約束してくれたら、この間違いを終わらせられるかもしれない』

『僕のご先祖さまが断った結婚を、僕とやりなおすっていうこと?そうしたらあのときのあなたは気が済む?』

『うん、おまえは聡明だね』

 どうも叔父は、あの若旦那によく似ているらしいのだった。死んだ人とわかっていてそんな話をしてしまうとは、叔父自身もあのときは夢かなにかだと思っていた、とはいっていたけれど、放っておけない優しさみたいなものがあるのだろうと思った。

 これは後から気づいたが、叔父は後悔しているようなそぶりも言動も全く見せてはいないのだった。

『僕が夢を叶えるまで、迎えにくるのは待ってくれない?僕、樹のお医者さんになりたいんだ』

『いいよ、じゃあ、約束のしるしになにかくれる?』 

『……いまなにも持ってないんだ、そうだ、僕の指あげる。左手の薬指だよ』

 この発言には娘さんも面食らったようだった、少しビックリしてたみたいだけど、と叔父はいっていたけれど、この話を淡々と語られたわたしと楓くんもかなり面食らった。意外に大胆なのかこのおじさん……としか思えなくなってきていた。

「まあ、そんなこんなで、こんな指というわけだ。俺がそろそろ死ぬことは確定だけど、楓に障りはおこらないよ」



 夢みたいな話だったし、なんだか冗談みたいで、怖い話という実感はほとんどなくなっていたが、死者との婚礼って、どこの時代の不思議話だろう。叔父さんはそのときの約束通り、独身をつらぬいていたし、女の人の気配を感じたことが一度もなかった。気のせいにしろ、事実にしろ、自分の女性関係でこの先、もっと酷い祟りにあって一家全員不審死などになったら洒落にならない、私たちにはわからないなにかしらの覚悟があったのだろうと思う。

「楓くん、あの話、本当だと思う?」

「……なんか冗談みたいな話だったから、あのときは、『このひと意外にロマンチストなんだな……』としかおもわなかったんだけど、あのあと、メールが来たんだよ。その、娘さんが探していたものを見つけたんだって、物置にしまってあるから見に来いって」


 私たちは物置にそれを探しにいくことにした。物置は、庭の端にポツンと置いてあるプレハブ小屋で、さっきも言った通り、広い庭だから行くのに少し苦労する。それでも全く整っていないジャングルみたいな雑草の海の中を歩いていくわけではないから楽ではあった。いつでも花を絶やさないように、あちこちに様々な花が植わっている。妖精がいるなら、きっとこういう美しい庭を好むのだろうと思った。

「お庭も含めて更地にしちゃうのかな……勿体ないね」

 叔父が亡くなったらこの家は取り壊すように、祖母と叔父の遺言だった。今日は遺品整理も兼ねて親族が揃っている。

「あ、桐ちゃん覚えてる?あの柘榴」

「『柘榴の実は人間の肉の味がするんだよ』ってやつでしょ、覚えてる」

「二人して最近まで信じてたよな~、案外美味しいねとかいって」

 柘榴の花はもう終わって、ところどころに小さな実がついている、秋がくるのだ、数日前からの喪失感も相俟って胸の中を冷たい風が通り抜けるような寂しさを感じた。

「桐ちゃん、ちょっと元気になったみたいでよかった、今朝なんかマジで死んじゃいそうな顔してたから……」

「ん、大丈夫」

 見覚えのある薄汚いプレハブが目の前に現れた。叔父さんはこまめに手入れしていたはずなのに、なぜか酷く蔦が絡んでいた、開けるのに手間がかかりそうだ。

 そのとき、わたしは気付いてしまった。このプレハブは庭の東端にあって、夕方近いいまの時間は、この白っぽい壁面の前に立つと、自分の影がはっきり映る。ここに立っているのはわたしと、楓くんだけで、まわりに三本ほど桜が植えてあるといっても、不自然すぎる影が映り込んでいるのだ。わたしの胸の辺りに爪先がくるようにぶらさがった、脚が二本。

「……か、楓くん……これ」

 楓くんはわたしの声には気づかず、一心不乱に蔦を除いている。脚はだんだん下がってくる。スカートの裾のようなものも見える、女の人だ。小刻みに揺れているところが変にリアルで、目が離せなかった。汗が伝い落ち、口の中が酷く乾いている。

『娘は首を吊って……』

 まさかあの娘さんなのではないか、だとしたらなぜ、なぜでてくるのだろう。全身のシルエットがはっきり見えるほどに影は降りてきた。古風な、ワンピースに見えるものを着込んでいて、それで、

「よっしゃ、開いた……」

それで、

「……桐ちゃん、ちょっとこれ、来ちゃダメ…」

それで、頭がなかった。

「……首なしの首吊り死体、」

「桐ちゃん、帰ろう、帰ろう、帰ろう!走れ!!桐ちゃん!!!!!!」

 楓くんに手首を掴まれ走った、信じられない強さで掴まれていた。顔色はお互いに真っ青だった、泣きそうな声で、帰ろう、帰ろう、と叫んでいた。



 母屋にたどり着いてもお互いなにも話せなかった。真っ青な顔で震えていた。



 叔父さんは、首を吊って亡くなっていたそうだ、自殺という見解で、敢えて私たちには伏せていたらしい。

 あの人が迎えにきたのだとおもった。

 楓くんはあのとき、物置で、女の人の生首を見たのだとしばらく経ってから教えてくれた。昨日切ったばかりのような傷ひとつない首が転がっていたという。けれど実際物置に転がっていたのは古びた、大きさの異なる一対の指輪だった。まだ百年ほど前の時代ではそれほど定着していたわけでもないはずの結婚指輪なのだろう、返すために持ってきたものを、なくしてしまったということだったのだろうか。そしてそのそばに、ヒトの指先の骨がふたつ、落ちていた。

葉月

葉月

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-09-13

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