女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 8号店

ヤリクリー

注意事項です。
①米印はト書きです。読まないでください。
②カッコ内は読んでください。
③BL要素を含みます。耐性のない方はご容赦ください。
④男性3人と女性1人の、4人声劇です。
⑤強い性的表現を含んでいる可能性があります、お気を付けください。
⑥作者は、執事喫茶が何かをよくわかっておりません。ご注意ください。

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 8号店

〔登場人物〕
男性:雅樹、義直、義之
女性:真琴


(※ここは、女性たちが癒しを求めて訪れる“スリーピングボイス”。お耳の恋人に会いに足を運んでくるのだ。そして、今回は新人の義直がデビューである。その様子を見ていこう。)


雅樹:さて、今日からは“義直”さんが本屋敷でお勤めされます。皆さん、よろしくお願いしますね。

義直:先ほど、雅樹からの紹介に預かりました。義直と申します。色々とご迷惑をおかけしますが、温かく見守っていただけると幸いです。お願いします!

真琴:よろしくお願いしますね、義直さん。

義之:話は、店長から聞かせていただきました。こちらこそ、何卒。

雅樹:今回ですが…。

真琴さん。

真琴:はい、店長。

雅樹:今日は、君に店番をしてほしい。

時々、私や義直さんの代わりにしてくれていましたよね?本日も、お願いしてもらえないかと。

真琴:はい、大丈夫です。

雅樹:私も、ずっと店番をしていましたから。現場での癒し方も、結構忘れてしまっていることが多いことですし。
“リハビリ”という名目で、感覚を取り戻そうかなと。

真琴:なるほど。頑張ってくださいね、店長。

義之:気合の入り過ぎで、空回りとかしないでくださいね。

雅樹:問題ありません。

義直:館長、手ほどきを。

雅樹:勿論。

真琴:では、いつもの如く、5大挨拶から。店長、お願いします。

雅樹:“ようこそ、お嬢様。”

皆:“ようこそ、お嬢様。”

義直:“少々お待ちください。”

皆: “少々お待ちください。”

義之:“お待たせしました、お嬢様。”

皆:“お待たせしました、お嬢様。”

義直:“ごゆっくり、お楽しみください。”

皆:“ごゆっくり、お楽しみください。”

雅樹:“いってらっしゃいませ、お嬢様。”

皆:“いってらっしゃいませ、お嬢様。”

雅樹:それでは、今日もお願いしますね。

皆:はい!


真琴:ようこそ、スリーピングボイスへ。お嬢様。ここで是非とも一服していただきたいと思います。
この屋敷のルールを説明しますね。当屋敷では、執事たちが貴女を心から癒して差し上げます。食事も提供はしますが、基本は声です。耳元を拝借させていただきますので、若干のお触りがあることをご承知ください。
部屋へは、この後参ります執事に従ってください。また、何かご不明な点がありましても、お近くの執事に声をかけてください。

義之:お嬢様、お待たせしました。私、本日担当をさせていただく“義之”と申します。以降、お見知りおきを。お部屋までご案内いたします。お手荷物、お預かりしますね。


(※2人は屋敷内を進む。)

義之:お待たせしました。こちらが本日の休憩部屋でございます。

“義之です。お嬢様がご入室なされます。”
(※扉をノックしながら。)

雅樹:かしこまりました!

義之:では、どうぞお部屋へ。


雅樹:ようこそ、お嬢様。羽織りものやお手荷物をお預かりいたしますね。

義之:どうぞ、こちらの席へ。

雅樹:少し、お耳を拝借しますね。

“暑かったり寒かったりしたら、すぐに私にお伝えくださいね。対応させていただきます。”

義之:お水でも飲みながら、軽く自己紹介でもしましょうか。

改めて、私は“義之”と申します。お食事後のお楽しみとして、皆で盛り上がるカードゲームを提供させていただいております。

雅樹:私は、“雅樹”と申します。通常は受付の方でお嬢様方とお話をさせていただいておりますが、今回は、ごくまれに回ってくる接待をさせていただきます。お嬢様の気に召すように精進いたしますので、何卒お願いしますね。

義之:それじゃあ、お嬢様の名前でも伺う事にいたしましょう。お名前、教えていただけませんか?

…なるほど、“○○さん”と。わかりました、“○○お嬢様”。本日は短い時間ではありますが、楽しんでくださいね。

雅樹:おや?お嬢様、少々お腹を空かせているようで。
“今、仕事を終えたばかりでこちらに来館された”と。お仕事、お疲れ様です。見るからに、顔色があまり良いとは言えませんね。

でしたら、“フレッシュプレートセット”をお勧めいたします。デトックスウォーターに白身魚やハム、野菜をふんだんに使用したサンドウィッチ。サイコロ野菜のスープにデザートと、疲れた体にピッタリなメニューでございます。
オーダー、ありがとうございます!ご用意させていただきますので、お待ちくださいね♪


(※雅樹が一旦退室。)

義之:お嬢様は、カードゲームはお好きでしょうか?
“百人一首”がやりたいと。かしこまりました、用意させていただきますね。この屋敷、実は色々とカードゲームやボードゲームを用意しております。お嬢様方の人数によっても遊ぶゲームを変えております。

またご来館される際は、お嬢様のお知り合いも誘うことをお勧めします。


(※扉からノック音が。)

雅樹:義之さん、お待たせしました!お料理の到着です。

義之:はい。今開けます。

“お腹を空かせた○○お嬢様、お待たせしました。”


(※雅樹が入室。そして、もう一人別の執事も入室。)

雅樹:お待たせしました。こちら、フレッシュプレートセットでございます。
キウイや柑橘系の果物を使用したビタミンたっぷりのデトックスウォーターをどうぞ。お代わりとして、他のデトックスウォーターもご用意いたしております。

義直:お嬢様、初めまして♪私、“義直”と申します。今回は、アシスタントという立ち位置でお嬢様や執事の皆さまと盛り上がれるようサポートいたします。

お料理のデザートですが、召し上がるタイミングになるまでは冷やさせていただきます。冷え冷えの状態で頂いてほしいので、その点はご容赦ください。

雅樹:(アイツ、こんなに丁寧なヤツだっけか?ここまで丁寧に説明をしているところ、一度も見たことがない。)

義直:はい、お嬢様。“通常のお水のお代わり”と。
かしこまりました。グラスの方を失礼しますね。どうぞ。

どうぞ、ごゆっくりとお召し上がりくださいね。また何かありましたらお気軽に声をかけてください。

雅樹:(義直。アイツ、やっぱ只者〈ただもの〉ではなかった。ホストをしているだなんてもったいない。夜よりも日中の方に活動させた方がアイツのためだ。拾っておいて大正解!)

義之:ふふ~ん。

雅樹:ギクっ!

…な、何でございましょうか??

義之:いいえ。特に何も?

雅樹:あなた、何か私のこと考えていましたよね…?

義之:そのセリフ、そっくりそのまま“アナタ”にお返ししますよ。

義直さんのことを気にするのはよくわかりますが、お嬢様に変な目でもされたら、それこそリピーターを手放すということに。

雅樹:…ごほん!

ま、確かにそれもそうですね。

義之:それに…、


雅樹:…な、何なんですか??


(※ゆっくりと雅樹に近づき、耳を弄ぶ義之。)


義直:はい、お嬢様。デザートですね。かしこまりました。

こちら、デザートでございます。冷え冷えですので、お腹を冷やさないように温かい紅茶をご用意させていただきました。もし、コーヒーががご希望なのであれば、そちらもすぐに提供いたします。


義之:“お前、はおりがしたかったんだろ?”

雅は樹:…そ、そんなことは…。
あん♡

義之:やっぱり、あなたは求めていらしてたんですね。
“店長も、欲求不満だったということで。”

雅樹:…く、くすぐったいです…。
あぁん♡

義之:“ほら、もっと従順になれよ!俺に任せてほしい!!

たまには、甘えてもいいんだぜ?”

雅樹:よ、よしゆきさん…♡

わぁ、お姫様抱っこされてます!こんなこと、“ボク”生まれて初めてかもです。


義直:食べ終わったかな?

OK。食器を取り合えず片づけてくるから、少し待っててね。その間に、“はおり”ってやつを見るといい。
“はおり”って言うのは、要は“BL”さ。“ヤング・ラヴァーズ”っていうBLドラマ、最近テレビでやっているでしょ?あんな感じのものを、目の前で演じてくれるっていうことさ。録画しても・写真を撮ってもいいけど、SNSやインターネットにはアップしないでね?

“このルールは、絶対に守ってほしいな♪お嬢様が、苦しい思いをしなくてもいいように。ね?”

義之:雅樹さん。あなた、思っていた以上に軽いのですね。お姫様抱っこがしやすいですよ。

雅樹:…べ、別に、よしゆきさんのためを思っているわけではありませんから…。
(※ツンデレ)

義之:(もっと素直になれよ。受付担当じゃないんだから、羽を伸ばしてもいいんだぜ?)

雅樹:ひゃぁ///
べ、ベッドの上に…。しかも、レースのカーテン…。

義之:“これで、あなたはもう、プリンセス…。”

雅樹:…ぼ、ボクは…。ひゃあ♡ 
そ、そこはくすぐったい…。 あぁん///

義之:いつもはリーダー的な立ち振る舞いをしていますが、あなたの裏の顔は、大のお前ん坊様だったのですね。
今日は、存分に甘えてもいいのですよ。

雅樹:…だって、そんなこと言うから。

ん?!

義之:私は気づいていたのですよ。

“俺を欲しがっていたとな!”

雅樹:あぁん!!…え、エグイ…。ヘンナキブン…。
でも、気持ちいい…。

突いてる♡力強く突かれている♡
きもぢいい~///

義之:アハハ!雅樹がついに崩壊したか。

○○お嬢様。私の声が聞こえますか?聞こえていたら、今から私の言うことをよく覚えていてくださいね!

雅樹:んギ、ギガナグデイイノぉ~!!ドウデモイイハナシナノぉ~!!

義之:“雅樹さんは、いつもは受付担当なんです。ごくまれに、今回のように接待をすることもありますが、ここまで雅樹さんが崩壊したのは、この屋敷史上初めてなんですよ!
つまり、お嬢様が、この貴重なシーンの第一目撃者!”

雅樹:ヤメデェ~!ナガニ~、ナガニダサレルぅ~!

義之:そうしてッ!こうすれば俺も昇天するッ!

“雅樹!逝くぞ!!”

雅樹:ハイ、マサキサン!!

義之:“雅樹ィ~!!”

雅樹:“ヨシユキサぁ~ん!!

あぁぁ~ん///////”


(※台の上も片付き、ゲームタイムに。)

義直:今回ですが、お嬢様の希望通り、“百人一首”をやってみようと思います。人数もアレですから、今回は“ちらし取り”と呼ばれる、通常のカルタ取りと同じルールで個人戦にいたしましょう。獲得枚数が一番少なかった方には、罰ゲームです。読みの方は、私の方でさせていただきますね。

義直:お嬢様、大変長らくお待たせしました。百人一首の時間です。楽しみましょう。

雅樹:百人一首、随分と久しいですね。
覚えているかなぁ~?

義直:皆さん、準備はいいですね?
では、始めます。

“h…”

雅樹:はいッ!
“ただありあけの つきぞのこれる”!

義直:正解です!よくわかりましたね!!

雅樹:「ほ」から始まる百人一首は、これだけですからね。

義直:流石は雅樹さん!

義之:(お嬢様、ご安心を。アイツ、チート使ってますから。w)


(※雅樹が義之をジロリ。)

雅樹:…。(怒)

義之:…大丈夫だよ。冗談だから、じょ・う・だ・ん!

ささ、続きを!

義直:では、次行きます。

“ちぎりおk…”

義之:オラっ!

“ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて あはれことしの あきもいぬけり”
藤原基俊(ふじわらのもととし)さんの歌です。願いが叶わぬこの思い、神様にでさえも届かぬ思いはあるのですね…。

義直:完璧です!!凄すぎます!!

雅樹:次、次!

義直:“たまn…”

義之:これだッ!

“たまのをよ たえなばたえね ながらへば しのぶることの よわりもぞする”
式子内親王(しょくしないしんのう)さんの有名な歌ですね。愛しのあの方を思う心も、ずっと抱き続けると弱ってしまい、あの方にばれてしまう…。片思いの気持ち、よくわかります…。

義直:先生だ…。解説もわかりやす過ぎる…。

義之:ありがとうございます♪
実は、現在も百人一首の解説本を読んでおりまして。時々読むと、考えさせられるんですよね。

義直:なるほど。

“考えていることが異次元過ぎて私にはついていけません…。”

雅樹:www

義之:www

義直:次、行きます!

“よのなかよ”

雅樹:はいッ!

…て、間違えたぁ~!!

義之:残念でした、雅樹さん♪正解は、これですよ♪

“よのなかよ みちこそなけれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる”
皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうのだいぶとしなり)さんの歌です。漁師の様子と栄枯盛衰の世の中を嘆いている作品ですね。

義直:正解です。
…では、雅樹さんが誤って取ったのは?

義之:あれは、
“よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのをぶねの つなでかなしも”

「よのなか」という上4字の歌は2種類あって、雅樹さんのと私の。雅樹さんは、ギャンブルに出たようですね。
ちなみに、この歌は源実朝(みなもとのさねとも)さんこと、鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん)の作品で、「この世は辛いから、安らぎを求め山にやってきても、そこにも辛い思いがあって、鹿が泣いているんだな。」という意味です。現実逃避をしようとしても、逃れられない運命にあるということでしょうか。

義直:文句なしです。完璧すぎる解説をありがとうございました。


(※試合終了。枚数を数えると、お嬢様が最下位に。)

義直:さて、ゲームが終わって敗者も決まったわけですし!

雅樹:罰ゲームのお時間です!

義之:“さぁ、俺たちでお嬢様の耳を孕ませな!”


(※その瞬間、○○お嬢様の耳もとは完全に執事たちにジャックされてしまった。)

義直:“本日のおもてなしゲーム、楽しんでいただけましたか?執事の御二方(おふたかた)、強力でしたね。

でも、私はお嬢様の奮闘ぶりに感動しております!次は、私も百人一首をご一緒させてくださいね♪”

雅樹:“お料理、おいしかったでしょうか?体の外から・中からとリラックスしていただけましたでしょうか?お気に召して頂けたのであれば、この上なく私は幸せです。是非とも、またここを、元気なお姿でお目にかけたいと思います。”

義之:“さっきのカードゲーム、独壇場にしてしまってすまなかった。あれは俺が悪い。お嬢様のお楽しみを奪ってしまうとは、執事云々の問題ではございませんよね。
ですので、お嬢様に、私からの気持ちを。”


(※義之がお嬢様の顔を見る。)

義之:ん…。(※ちゅ♡)

“これが、私からお嬢様へのお気持ちです。”

義直:“いいなぁ、お嬢様。執事に唇を奪われるだなんてさ。羨ましいです。”

雅樹:“執事との甘酸っぱいひと時、忘れないでくださいね?”

義之:“来館してくれてありがとう。

I do love you from bottom of my heart.”


(※扉をノックする音が聞こえる。)

真琴:真琴です。お会計に上がりました。


(※会計と記念撮影を済ませる○○お嬢様。いよいよ、お別れの時。)

真琴:お嬢様。まもなく、お別れでございます。

雅樹:来館していただきありがとうございました!また、おいしいお料理を用意して待っていますからね!

義直:どうか、次は私もゲームタイムの時にプレイヤー側として参戦させてくださいませ。そして、もっともっとたくさんお話をしましょう

義直:泣かなくていい、泣かなくていい。ぎゅ~。

“また、いつでも遊びに来いよ。”

真琴:では、執事の皆さん。お見送りの言葉を。私の後に復唱をお願いしますね。

“いってらっしゃいませ、お嬢様!”
せーの!

雅樹・義之・義直:“いってらっしゃいませ、お嬢様!”


(※お嬢様がご退館。扉が閉まる。)

雅樹:義直さん。

義直:はい。

雅樹:“なぜあなたはここで働こうと思わなかったのですか?!ここで働いていたら、間違いなく人気No.1になれましたよ!
不動のNo.1に!”

義直:確かに。判断を誤っていたのは事実のようだね。

真琴:受付の仕事、慣れてきました!

一通りはこれでこなせます。

雅樹:それなら、大丈夫だ。問題ない。

義之:百人一首、かぁ~。遊ぶのは久しぶりだったなぁ~。

義直:義之さん、まだアレを引きずってますね。

義之:ま、それだけ思い入れがあるってわけだ。
“譲れないもの”ってやつだ。

義直:なるほど。

真琴:皆さん、本日もお疲れ様でした。また明日以降もよろしくお願いしますね♪

“スリーピングボイス、本日はこれにて閉館でございます。”

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 8号店

百人一首の出典先:“ゴロ合わせでスイスイ 親子でおぼえる百人一首”(新藤協三 監修KKベストセラーズ 発売/2011年11月5日 初版第一刷発行)

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 8号店

執事喫茶シリーズ、早くも9作目!今回は、前作の7号店から登場したキャラクター”義直”がいよいよ実践デビュー。果たして、どのようなパフォーマンスをお嬢様に見せてくれるのだろうか?こうご期待!

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 恋愛
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日 2019-09-13

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