女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 7号店

ヤリクリー

注意事項
①このお話に出てくる団体はフィクションです。
②米印はト書きです。読まないでください。
③米印のないカッコは読んでください。
④男性4人と女性1人の、合計5人声劇です。
⑤作者は、執事喫茶が何かをイマイチ理解しておりません。ご了承ください。

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 7号店

〔登場人物〕
男性:雅樹、尚登、修史、義直(よしなお)
女性:真琴


(※ここは、執事喫茶のスリーピングボイス。執事たちが屋敷に来館されたお客様である“お嬢様”を、主に声で癒しを与える場所である。本日は、どうやら誰かさんのライバルがお邪魔しに来たようで。)

雅樹:皆さん、今日も1日お疲れ様でした。

真琴:今日のお嬢様も、なかなかの攻めがいがありましたね。こんなにも素直で従順なお嬢様は初めてかもです。

修史:そうだね。ボクや尚登しゃんにも可愛い反応を示してくれたから、ここで従事できて本当に良かったと思えたよ♡

ね?尚登しゃん♡

尚登:あぁ、その通りだ。俺も、ここで活動が出来て本当に喜ばしいと思っている。

修史:わぁ~い♡
ぎゅ~♡

尚登:…たく、仕方がないなぁ。
ぎゅー♪


(※ここで、突然インターフォン代わりのベルが鳴る。)

尚登:ん?こんなタイミングでお客様か?

修史:今日この後は、もう誰も来ない予定になっていたよね?

雅樹:えぇ、そうです。

私が出ますね。


(※ガチャリ。扉を開けると、そこには執事として正装姿の若きイケメンが1人。)

義直:どうも、お久しぶりです。

雅樹:あの…、どちら様ですか?

自己紹介をしていただけないのであれば、すぐにご退館を願います。

義直:あれ?僕のことを覚えていないだなんて、もう脳の老化が進んでしまったのですかね?

“私に一度もバスケットボールで勝ったことがないくせに…。”

雅樹:…!


(※何かを思い出した雅樹。それと同時に、怒りも込み上げてくる。)

義直:思い出してくれましたかね?

雅樹:お前は“義直”!
こんな言い回しをするのはお前くらいしかいないからな。深い傷跡は、決して癒えないものだよ。覚えておくといい。

義直:やはり、これは“禁句”でしたか。変なスイッチを入れてしまったようですね。
確かに、私は“義直”でございますよ。

修史:ねぇねぇ、尚登しゃん。

尚登:ん?どうした?修史。

修史:雅樹さんと、あの男性。一体どのような関係なのですか?

尚登:あぁ、アレか。

あの2人は元々高校生の時にバスケットボール部で、ウィンターカップっていう冬の大会で決勝戦を戦った関係なんだ。それで、結果はというと、話の内容の通り、雅樹のいるチームが負けた。この状況なんだけど、言い方を変えれば、“懐かしき2大スターの再会”ってやつだ。

修史:へぇ、そうだったんだ。

真琴:ねぇ、尚登さん。
今、私たちはこの2人には近づかない方がいいですよね?

尚登:見ての通りだ。水を差したいのであれば、雅樹に尋ねるといい。ただ、どうなっても俺は知らん。

真琴:…ですよね。


雅樹:義直。お前はここで何をしに来た?!

義直:そうでしたそうでした。まだ、要件を何も伝えてませんでしたね。

要件ですが、“ここの立派なお屋敷を我々の運営するホストクラブにさせてもらおう”と思っております。

雅樹:答えは“ノー”だ。勝手に他の店に変えられてしまっては困るんだ。冗談じゃない。

義直:またまたぁ~(笑)。相変わらず、貴方は冗談がお上手ですから。

雅樹:冗談が上手いというんだったら、お前は高校時代を是非ともやり直してほしいね。今、たくさんの“お客様”…。もとい、“お嬢様方”に喜んでいただけているんだ。勝手に進路変更をされたら、俺の従業員も困り果てるぞ。

義直:別にいいじゃないですか。
なぁに、貴方も“ホスト”として“お嬢様”をもてなしてあげればいいだけですよ。簡単なことですよ。

雅樹:!!(怒)

義直:まぁまぁ、そう勝手にオーバーヒートしないで。貴方はすぐに頭に血が上るタイプですから。


(※雅樹、ついにキレる。)

雅樹“貴様ァ~~!!勝手に『お嬢様』とその口で呼ぶんじゃねぇ~!!(怒)”


(※雅樹。コーヒーを飲みほして、空のマグカップを勢いよく投げつけ、割れる。)

修史:!!

な、なおとしゃん…。怖いです…。

尚登:ぎゅ~。怖くない。怖くない。俺にしがみつけばいから。な?

修史:…は、はい。

…ぎ、ぎゅ~。


雅樹:貴様、“俺のやり始めたことをすぐに真似する”んだよな。どんなことでも。
それが嫌なんだよ。

高校の時の、あの大会からな。

義直:それは、私にとっては嬉しいお言葉です。どうも、面白そうなものはやってみなければ気が済まないタイプでしてね。なかなか面白いものを貴方は毎回毎回展開していくんですから。

雅樹:悪いが、この店は誰にも譲らない。

他のところにもお店を出すかと聞かれたら、出すかもしれないし出さないかもしれない。
しかし、それを決めるのは俺たちだ。“この店を捨てる”という、考えたくもない状況に終止符を打つのも俺たちだ。

義直:でしたら、

“さっさと決断しちゃいましょ?そんな悠長に御託を並べるよりも、私に従った方が早いですって。丁度、新店を続々とオープンさせている途中ですから、そのコレクションの1つn…”

ん?!ま、雅樹!


(※雅樹が義直の胸倉を強くつかみ、鋭い目で義直を睨みつける。)

雅樹:“お前はいつまでたっても他人(ひと)の話を聞かないんだな。
だからお前は何ひとつ結果を残さずに会社を辞めさせられるわけなんだよ!甘い汁を吸いたい?そんなもの、お前の分は元々用意されてねぇんだよ!!”


真琴:あ、あれは…。

尚登:真琴、そのままにしておけ。彼に任せよう。

真琴:でも…。


(※優しく真琴の肩をポンポンと叩く尚登。)

尚登:気にしなくていい、気にしなくていい。今は、俺たちの出る状況ではない。

真琴:はい。

修史:な、なおと、しゃん…。(´;ω;`)ウゥゥ

尚登:大丈夫だ、修史。もう少しで終わる。
だから、な?もっと一緒に、“ぎゅ~♪”しよ?

修史:ぎ、ぎゅ~。(´;ω;`)ウゥゥ


(※雅樹の義直に対する剣幕は、加熱していくばかり。)

雅樹:お前が仕事をクビになってホストになったのは、人を盛り上げるのが上手かったからだった。バスケでも、自分は1人でずば抜けて活躍していたが、チームメイトの盛り上げも忘れてなかった。

“それしかできてなかった!!”

義直:!!

雅樹:お前、聞いたぞ。バスケの腕を買われ、そのまま就職したそうだな。だが、就職先での実業団チームはあまりにもレベルが高く、お前はついていけなかった。お前を企業が採用した理由はただ一つ。“実業団チームの専属プレイヤーとしての確保”だった。
しかし、試合では結果を残せず、後半はベンチ入りすらできてなかったようだな。

まさか、ウィンターカップのMVPが“夜の男(ナイトプレイヤー)”になっちまうなんてな。目にしてられないぜ。

義直:…お、お前も似たようなものだろ!真面目に大学で勉強をしたら、他人(ひと)に従事する側になっちまったもんな。

雅樹:“俺と貴様を一緒にするんじゃねェ~~~~!!!(※ブチギレ)”


(※ビシャン!雅樹が義直に強烈なビンタ。)

義直:ひぃ~!!

雅樹:確かに、俺は執事として他人に従事してきた。だが、年がら年中、24時間365日もずっと一緒だと、人となりがよくわかるもんだ。

だから俺は執事としての従事をやめた。
ただ、完全にやめたわけではなく、他の方法でその時の経験を活かしつつ自分たちでさらにモディファイしていこうというわけだ。
お前のとは話が違う。

義直:雅樹!

雅樹:珍しく俺がブチギレちまったから、大切な執事たちのメンタル面に悪影響を与えちまったさ。これは本当にすまないと思っている。

改めて言うが、“勝手に他人の店にさせてもらうのはゴメンだ。”
ご退館願います。

義直:お、お前…。

雅樹:退館していただけないのであれば、すぐに警察の方に連絡させていただきます。また、弁護士を立てて賠償請求もさせていただきます。

義直:そんな、まさか(笑)!

…!!


(※修史が、部屋の固定電話の子機で何やら電話をしている。)

修史:…はい、そうです。“住居侵入罪”、“恐喝罪”、“偽計業務妨害罪”に“威力業務妨害罪”、“業務執行妨害”とやられているんです…。(´;ω;`)ウゥゥ
…助けてください。

義直:う、ウソだろ…。

雅樹:あちらの方も見て見ては?


(※真琴が、自分のケータイで弁護士に何かを頼んでいるようだ。)

真琴:…はい、そうです。“傷害罪(しょうがいざい)”と言っても過言ではないほどの被害を受けているので、そちらの“山井法律事務所”にて相手から賠償を受けられないかと。
…可能、ですと。ありがとうございます!お願いします。

義直:…やめてくれェ!やめてくれェ!ここで俺の人生を終わらせたくないんだ!!

雅樹:でも、もう手遅れですよ。残念でした。

義直:“俺が悪かった!!俺が確かに悪かったから!!あの時に言い過ぎたのも、本当に謝るから!
申し訳ありませんでした。”

雅樹:そう簡単に申されましても、ねぇ~?
せっかくですから、そのまま“獄中生活”でも味わっていただきましょうかねぇ?

義直:頼ム!それだけはご勘弁を!命だけはご勘弁を!!

雅樹:でしたら、1つだけ条件を与えますね。それに応えられないのであれば、どうぞ、パトカーに連れていかれ、払えないほどの額である賠償金を支払ってくださいませ。

義直:…わかった。その条件を教えてくれ。何なんだ??


雅樹:“私に従っていただきましょう。”
これです。

義直:…つまり、“ここで働け”と?

雅樹:あなたは、飲み込み速度も速かったですね。その通りです。

真琴:(o^―^o)

修史:(((uдu*)ゥンゥン

尚登:( 一一)

雅樹:大丈夫ですよ。

あなたが今働いている仕事場を辞めればそれだけでいいです。別に、あなたもそこまで悪い方ではないのも知っていますし、声も素敵です。夜の世界にだけ使うだなんて、もったいない!

尚登:ただ、働くなら、それ相応の覚悟をしておけよ。そうでないと、すぐに“獄中生活”だ。アンタの信用はすでにないが、今なら、まだ回復できるチャンスだ。

雅樹:さて、どうしますか?


義直:…。

1つ質問です。

雅樹:はい、どうぞ。

義直:5日間の猶予を頂けませんか?今の勤務先にはすぐに退社の意向を伝えてきます。2日後には受理されるはずです。それで、残りの数日でここへ私の荷物の搬入をさせてほしい。

雅樹:えぇ、ぜひどうぞ。

修史:薬物とかお酒はダメ!!だからね!

義直:あぁ、いいとも。

お酒ならまだしも、薬物は即アウトさ。丁度、今住んでいる社宅に警察がいてね。部屋の点検をさせられているんだ。俺のところは、問題ないさ。


(※直義の持った紙には、部屋が無害であることの証明がなされていた。また、点検中の様子も映像で見せてくれた。根は良い男のようだ。)

真琴:結構いいお部屋に住んでいるんですね。清潔感もあって、そこまで物もない。彼女が遊びに来ても問題なさそう。

雅樹:彼は、結構きれい好きなんですよ。今も変わっていないようで。

義直:ということさ。頼む。

雅樹:“新米執事、採用です!”

義直:“新米執事の直義、お客様…”

雅樹:“お嬢様”で問題ありませんよ♪

直義:ありがとうございます、館長!

改めて、
“新米執事の直義、お嬢様方をおもてなしできるよう尽力いたします。フォロー、その他諸々(もろもろ)、よろしくお願いします!”


修史:変なことしないでね?

直義:はい。気を付けます。

修史:約束だよ?

直義:約束します。


(※契約書に調印。後日、彼は履歴書を持参し提出した。)

真琴:何か困ったことがあれば、私にでも聞いてくださいね。

義直:はい。その際は、是非ともご指導をお願いします。

尚登:これで、一件落着だな。

新人確保もできて、一石二鳥だったな。

雅樹:…ま、そうですね。

(“館長”ではなく、私の立ち位置は“店長”みたいなものですからね。間違ってはいませんが…。)

尚登:んじゃ、今日はここまでだな。

雅樹:貴方のこと、“監視”させていただきますからね!
(私を安心・納得させるまではね。)

義直:はい!何卒、お願いします!

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 7号店

訂正情報
・9月11日(水) 本文の一部を修正。

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 7号店

執事喫茶シリーズに、新たなナンバリング作品が登場! ある日、スリーピングボイスに来客が。それは、昔の雅樹のライバル!しかも、”この店を買収する”と突然の宣告。どうする?雅樹!どうなる??スリーピングボイス!!

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-09-10

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