ロウ

おめでとう

白い土壌に建ち並ぶ灯篭

なにがですか

はじめて泣いた日の周年回数を

数えていただけだ

歳とともに重ねた咎は

依然としてこの肢体に棲んでいる

早々に退去したいところだが

泪とともに融けたパラフィンが

手にこびりついて離れない

なにが善くてなにが善くなかったか

ドアを塞いでひとり

核を捜してひとり

盲滅法、病床のもと

ロウ

ロウ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-09-04

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