窓から聞こえる物音とわたしの深呼吸


ああ、こうなっちゃった
こうなるのか

わたしはそれを、望んだのか

いつもの道、川沿い
あなたの家まで緩やかに
くだったり、あがったり
電線がくもりぞらに延びていく

あなたから言われてはじまって
わたしから言っておわる

今日グラついてもわたしは、バランスをとって
お気に入りの服に袖をとおして
毎日をむかえるだろう
何事もなかったふりして

時間がいつのまにかアップデートしていくんだ、こわいな

新しいスタートへのわくわくとか
わずらわしい日々へのさよならとか
そういうのじゃなくて
なんかこういう時に限って
寂しさ、、とか、よく二人で行ったお店とか
そういうほんの少しの情が、なさけなく
あなたの家のチャイムを押すのを躊躇させる


窓から聞こえる物音とわたしの深呼吸


よし、


バイバイ

窓から聞こえる物音とわたしの深呼吸

窓から聞こえる物音とわたしの深呼吸

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-09-04

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