明治通り

並んで歩いていた

信号を渡り、明治通りに入った

ずっと謝りたかったことを伝えると
あなたは温かい笑みを返して
あの頃と変わらない落ち着いた口調で
わたしに安心を与えてくれた

また助けられてしまった、と思った

一体いつになったら、わたしの番が来るのだろう

難解な言葉も、打算も遠慮も、何も要らない

ただ、あなたと二人でいる間だけは
飾り気のない、無防備な自分を曝したい

たとえあなたが、わたしに曝していなくても

明治通り

明治通り

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-09-03

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