メイン・クライシス8-1/3

メイン・クライシス8-1/3

    
    


      





「悪いけど、これデカいインポよ、ごめんなさい」



アクチュアリティ第32派遣師団の戦線は膠着していた



「なんてセクハラですか、小林課長、僕も加えてください」



救いのない針供養を祟るヴィヴィアン・リー


君が不在の部屋で

僕は警戒サイレンを視ている


子供たちは逃げなきゃいけなかった

だって一度も生きていなかったから


空っぽのポリバケツで

空っぽの救いがカリをしごいている


二流のメタファーで

生き残りの僕のお漏らしを描いてるんだ


舌を出して 降伏を蹴る

警告された魂だけ

いつかの声

いまも 待っていた


もう一度

廃墟のこと

つぶやくよ

聴こえない君が帰るまでに


      

メイン・クライシス8-1/3

作品集1 http://slib.net/a/1845/
作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

メイン・クライシス8-1/3

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-08-29

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