女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 0号店

ヤリクリー

注意事項です。
①米印の箇所は、ト書きです。読まないようにお願いします。
②カッコ内の文章は読んでください。
③作者は、執事喫茶が何かを全く理解しておりません。ご了承ください。
④男性3人と女性2人の、5人声劇です。
⑤BL要素を含みます。耐性のない方は注意です。
⑥性的描写があるかもしれません。ご注意ください。

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 0号店

〔登場人物〕
男性:雅樹(まさき)、義之(よしゆき)、尚登(なおと)
女性:優奈(ゆうな)、真琴(まこと)

(※今回は、 “スリーピングボイス”と呼ばれる女性限定の執事喫茶が出来るまでのお話。元々、雅樹、義之、尚登の3人は屋敷で実際に執事として従事していた。しかし、そこのお嬢様に嫌気が差してきていたようで。)

優奈:ちょっと、アンタたち?何で私を起こしてくれなかったのよ!交遊会に遅れそうになったじゃないの!

雅樹:お嬢様…。私が起こしてあげたじゃないですか。何をおっしゃるかと思えば、また我々の責任として擦り(なすり)付けられると。最近のお嬢様は、少々どころか、ひどく口が悪いようですね。

尚登:結局、俺の作った朝食も手つかず仕舞い(じまい)になったわけで。お嬢様の分は、たまたま屋敷を訪れていた我が母上(ははうえ)に献上(けんじょう)いたしました。たまたま、母上が朝食をとるのを忘れていたようで何とかなりましたが。

優奈:尚登?結果オーライだから、別にどうってことはないでしょ?母上に自分の手料理をふるまえたと思えば。

尚登:クッ…。
(優奈…。ここ最近自分勝手になっているとはいえ、これは酷すぎるぞ。いつもなら、すぐに謝って「私が悪かったわ。次からは気をつけるわ。」って言って丸く収まっていたのによ。次はマジでないと思えよ…。)

雅樹:尚登さん、落ち着いてください。貴方の気持ちも十分わかりますから。ね?

尚登:お、おう…。

優奈:ねぇ、義之?

義之:はい、優奈お嬢様。

優奈:私、何か悪いことしたかしら?こうなってしまったのは、私の責任ってわけかしら?貴方はどう思っているの?

義之:“全て、お嬢様の責任であります!”

雅樹・尚登:?!

義之:“全てお嬢様の責任でございます。我々は被害者であります。最近のお嬢様の態度に、我々は対処が出来ません。いくら自分勝手だからとはいえ、自己中心的なその態度には呆れてしまい、ものも言えません。”

尚登:(ちょ、義之?!そんなこと、優奈の目の前で堂々と言っていいのかよ?!さすがにそれはダメだろ。)

雅樹:(あ~あ、ついにキレてしまいましたね。いつもは温厚〈おんこう〉で親しみやすい義之さんですが、お嬢様の何かが彼の琴線に触れてしまったようですね。こうなると、そう簡単に事態の収拾はつきませんよ。)

義之:“我々は、この屋敷に執事として貴女に雇われた身です。お嬢様を満足させるのが我らの務めであります。しかし、貴女は我々が働き始めたその日から勝手気ままに振る舞い、あれだこれだと無理難題を押し付けてきましたね。始めの方はよかったですよ?「あぁ、こんなことをさせられるんだ」と。しかし、それが10年を過ぎても直らない。どころか、悪化の一途(いっと)をたどっているだけではありませんか!”
(※義之が、近くのテーブルを思いっ切り叩く。)

尚登:(こ、怖ぇ…。義之は、ブチぎれるとこんなにも凶悪になるんだ…。

…ちょっとさっがろ~っと。)

義之:“尚登さんは、貴女のためを思っていたんですよ!「そんなにも自分勝手な行動を続けていたら、近い将来、痛い目にあうぞ。だから、今、こうして忠告をしてあげているんだ」と。

…なのに、なのに。なのに!貴女は彼を見捨てた。聞く耳を持たず、無視し続けていた。”

雅樹:正しく、彼の言う通り。尚登さんは、貴女のことを思っていたんですよ。

“ついさっきまではね。”
(※屋敷の戸を思いっ切り蹴とばす雅樹。キレている。)

義之:貴女は、最低なお嬢様です。

“これ以上、私たちと関わらないでください。”

雅樹:なら、次は俺の口から言わせてもらおうか…(怒)。


(※優奈の胸ぐらを強くつかむ雅樹。)

雅樹:今、俺がどんな気持ちかわかっとるんか!!
(※一発ビンタをかます。)

俺も、義之と同じで我慢に我慢を重ねてた。「こんなに自己中な嬢ちゃんもどきには付き合ってられるか!」とな。

だが、さっきのお前の一言で、ようやく決心できたわ。ここで執事として勤めるのが大失敗だったってことをな。
俺たちは悪い夢を見ていたようだ。特に、尚登に関しては無駄な努力をさせていたとな。尚登は、元々メンタル面が弱くてよ。どちらかと言えば“かまってちゃん”だったんだわ。だが、それでもここまで成長できた。お前の知らないだけで、奴は酷く泣いていた。「もう、こんなところにはいたくない」なんて弱音も吐いてたな。そりゃそうだよな?俺だって吐きたかったさ。だが、彼は俺たちよりも、もっともっと酷かった。体を震わせていたさ。

悪いけど、ここから失礼させてもらうから。
当然だけど、金銭は要求しておくぜ。当たり前だよな?退職金的なアレさ。ここは金持ちなんだろ?ここで働いていた分はきっちりとツケてもらわないとな。


(※勢いよく扉を開け、雅樹と義之が退出。そこに、尚登が入る。)

優奈:尚登…。貴方…。

尚登:“二度とその名を呼ぶんじゃねぇ!こんなガキに付き合っていたのが大間違いだったわ。もっとマシな人生が送れていたのかもしれねぇのによ!!
絶対についてくるんじゃねぇぞ!いいな?!
その部屋で永遠に引きこもってろ!

このクソガキ!恥を知れ!!”


(※尚登は、優奈が寝ていたベッドを思いっ切り蹴とばし、枕を優奈に叩きつける。そして、扉を勢いよく閉じて退出。)

優奈:皆…。


(※なんとか給料を手にし、近くのホテルで一夜を明かす3人。)

尚登:…うぅ。怖かったよォ…。

義之:尚登さん、よしよし。

雅樹:尚登、本当につらい思いをさせてしまってすまなかったな。もう、大丈夫だ。

尚登:雅樹、しゃん…。義之、しゃん…。

義之:あぁ。

雅樹:うん。

尚登:よしゆき、しゃん…。 ちゅ♡

義之:ハハッ。

尚登。ちゅ♡

尚登:よしゆきしゃん、好き…♡

義之:ナニ触っているんだ?尚登。くすぐったいぞ♪

尚登:よしゆきしゃん、優しいんだもん♪離れたくないんだもん♪

ココ触ると、何だか落ち着くの…♡

雅樹:アハハ。

ま、彼も苦しんでいたわけですから。今日くらいは、ね?義之さん。

義之:あぁ。これで、少しは落ち着いてくれるといいんだがな。

雅樹:大丈夫ですよ。彼、もうすぐ寝そうですし。

義之:だな。

…ん!何か、気持ちよくなって…。

尚登:よしゆひふぁん、ひもひいいふぇふふぁ?(※義之さん、気持ちいいですか?)

義之:あ、あぁ。

出るッ!

尚登:んん♡
(ボク、幸せ♡)

よしゆひふぁん♡いっはいふぇふぁしふぁふぇ♡(※義之さん♡いっぱい出ましたね♡)
飲んじゃった♡てへ♡

義之:尚登。ちょっと耳借りるぜ。

尚登:は、はい。よし、ゆ、き…。

zzz(※寝てしまった尚登。)

雅樹:すっかり、寝てしまいましたね。

義之:あぁ、そのようだな。

“尚登、ゆっくり休んでくれよな。

おやすみ♡ ちゅ♡”


(※尚登を優しくベッドまでお姫様抱っこさせる雅樹。優しく布団をかけてあげる。)

義之:なぁ、雅樹。ちょっと、ポーカーでもするか?ノーレートで。

雅樹:いいですよ、義之さん。少し遊びますか。


(※義之が持っていたトランプでポーカーを始める。)

雅樹:私は、この2枚を交換で。

義之:なら、私も2枚交換で。
もっと交換するか?

雅樹:では、この1枚を。

義之:俺は、この2枚を。

カードオープン!“ダイヤが2枚、ハートが3枚のフルハウス!”

雅樹:オープン!“ロイヤルストレートフラッシュ!”

義之:何なんだよ、お前さ(笑)。

雅樹:私の勝ちですね♪

義之:なんでいつもこうなるかなぁ?ノーレートでカジノ系トランプゲームをすると、必ずと言っていいほど最強の手札が出来上がるんだよな。

雅樹:貴方は、カードのシャッフルや手さばきが洗練されているではないですか!羨ましい限りです。

義之:そりゃなぁ。

俺の親父が世界的に有名なカジノ経営者でね。日本では、IT企業って形でお袋を中心に展開しているんだ。それで時々、親父の方に出向いてはディーラやバニーガールたちとつるんで英語で会話しているし、カードさばきの手ほどきを受けたりね。それで、手先は比較的器用なんだよ。時々、裁縫もするし。

雅樹:すごいよなぁ、お前の家。

義之:お前だって他人(ひと)のこと言えないだろ?案外、ボンボンな家庭なんだろ?

雅樹:そこまでボンボンじゃないよ。祖父が県の消防署長でしょ?親父は天皇皇后陛下が乗られた特急車両を運転している、大ベテランの鉄道乗務員。母は大学院の教授。んで俺は、そこの大学院卒。海外にも、頻繁に足を運んでいたりはしたよ。プレゼンを何度もさせられていたし。

義之:お前の方が凄すぎだわ。

雅樹:そうかな?

それはさておき。尚登は、どんなんだっけ?

義之:アイツの家は、家計が苦しかった。近所だったから、小さいころからよく遊んだり飯を食ったりしていた。奴の両親は、お金を少しでも多く稼ぐために尚登と祖父母を残して上京。親が常にいないところだったからな。夜になると、ほぼ必ず泣いていたわ。「パパに会いたい、ママに会いたい。」ってさ。

それでも、心は優しかった。どんな奴にも優しく接していた。勉強も何とかこなしていたし。アイツの頑張りに俺の両親が応えてくれてだな、大学の資金を提供してくれたんだわ。「カジノで儲けた給料の一部を、尚登くんにあげるわ。これで、もっと勉強を頑張ってほしい」ってね。俺も大賛成したさ。真面目なあいつにとってみれば、これだけ幸せなことはないってね。

雅樹:でも、大学に入学してから数か月後…。

義之:…あぁ。奴の両親が亡くなった。“過労死”だとさ。

雅樹:さらにメンタル面に追い打ちをかけたと。

義之:それでも尚登はめげなかった。成長したのさ。


雅樹:ふぁ~あ。俺も眠くなっちまった。

義之:なら、寝るとしよう。

雅樹:義之。ちょっとこっちを向いてくれ。

義之:おう。

雅樹:ちゅ♡

おやすみ。

義之:あぁ、おやすみ。


(※翌日)

真琴:キャーーー!不審者ァーーーー!

雅樹・義之:?!

尚登:お姉さん!こっちこっち!俺たちのところに!

真琴:え?あなたは?

尚登:そんなことはどうでもいい。後でたっぷりと自己紹介するからよ。
とにかく、俺とあそこの建物に!

真琴:は、はい!!

雅樹:ちょっとそこの不審者さん♪ちょっとストップ。そう焦らずに。ね?

義之:この先は行かせねぇよ、そこの旦那。

ほらよ。どうだ?俺の格闘術は。“パワースラム”だよッ!オラっ!

雅樹:“ローブロ”、ごめんなさいね。貴方のやっていたことは、これよりももっと酷いことですからね。


尚登:大丈夫か?怪我はないか?

真琴:はい、何とか…。

よろしければ、お名前を教えていただけませんか?私は、“佐々木真琴”です。“真琴さん”とでも呼んでください。

尚登:私は、“和田尚登”と申します。“尚登さん”とでも読んでください、真琴さん。


義之:尚登さん!“お嬢様”はご無事ですか?

尚登:義之!こっちは問題ない!!

雅樹:尚登くんと“お嬢様”がご無事で何よりです。

真琴:お、お嬢様??

尚登:彼女は、真琴さんて言うんだ。

義之:真琴お嬢様、初めまして。義之と申します。

雅樹:私は雅樹です。以降、お見知りおきを。

先程、不審者は警察に連行されました。たまたま近くに警察官がいたようで、現行犯でした。

尚登:よし。ここだとあれだから、近くの喫茶店でお茶でもしてゆっくりしようか。

大丈夫だよ。俺たちがおごるからさ♪


(※一行は、近くの喫茶店へ。)

尚登:真琴さん。先ほどは、一体何が?

真琴:ひったくりです。

実はあの中に、“男装セット”が入っていまして。盗(と)られると本当に困ってしまうのです。

尚登:そうだったんですか。

義之:何故、貴女が男装を?

真琴:元々コスプレイヤーでして、主に男性キャラクターに扮しているのです。。今は少し離れているのですが。それでも、男装だけはしたくてこの通りです。

義之:ということは、アニメ好きなのでしょうか?

真琴:そうですね。アニメは好きですよ。
それに、

“1つ、やってみたいことがありまして。”

雅樹:その、貴女の夢とは?


真琴:“執事喫茶で働きたい!”これです。

尚登:ん?“しつじきっさ”??
何なんだ?それは

真琴:尚登さん。“メイド喫茶”はご存知ですか?

尚登:あぁ、聞いたことあるぜ。「おかえりなさいませ、ご主人様♡」ってやつでしょ?

真琴:そうです、それです。

要は、それの男性版です。

雅樹:つまりは、

“おかえりなさいませ、お嬢様。”

真琴:正にそれです。自分は男装がけっこう得意なので、それを活かせるかなと。

義之:ですが、執事同士の絡み合いになると貴女が…。

真琴:そこは、自分はやらないようにさせてほしいなと。

尚登:「特殊な装備を付けているので、触れないように」って感じか?

真琴:ま、そんな感じですね。

雅樹:なら、大丈夫ですよ。

実は我々3人、“リアル執事”でした。実際にお屋敷で従事(じゅうじ)しておりました。しかし、屋敷のお嬢様があまりにも自分勝手すぎたので、愛想をつかしてしまいました。

義之:ちょうど、我々で何か新しいことを始めようかと思っていたところさ。キミのおかげで再出発出来そうだ。

尚登:なんなら、一緒に働ないか?経営の方は、雅樹に任せておけばいいさ。

な?雅樹。

雅樹:えぇ。私にお任せくださいませ。

真琴:つまり…♡

義之:“真琴お嬢様の願い、叶えてあげますよ♡”

真琴:キュン♡

尚登:そうと決まれば、早速作戦開始だ!

雅樹:皆さん、よろしくお願いますね♪

真琴:はい!

尚登:おう!

義之:任せてください!

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 0号店

女性へのご褒美~男声からの誘惑~ 0号店

あの、執事喫茶のお話の新作が登場! 今回は、最初の執事喫茶のお話の前の物語。”スリーピングボイス”が出来るまでのストーリーと、尚登・雅樹・義之の関係性、真琴との出会いが描かれている。何故、”スリーピングボイス”は誕生したのであろうか?

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日 2019-08-20

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